
契約がとても重要なものとなっているサッカー界。長い契約を結んでいる場合、チームの中で出番を失っていても退団することができず、試合でプレーする機会を得られないまま時間が過ぎてしまうことも。
そんな選手を救うのが「期限付き移籍」。保有権をクラブに残したまま、他のチームで一定期間のみプレーすることができるというシステムだ。
今回は『Planet Football』から「期限付き移籍でキャリアを復活させた選手たち」をご紹介する。
ジェシー・リンガード
移籍元:マンチェスター・ユナイテッド
移籍先:ウェストハム
マンチェスター・ユナイテッドからウェストハム・ユナイテッドへと貸し出されたとき、消えたかと思われていたリンガードの炎が再び燃え上がった。
2020-21シーズンの中の半年間、新しいチームに入ったリンガードはまるでネイマールのようにゴールを量産し、16試合で9ゴール4アシストを記録。素晴らしいプレーで実力を証明してみせた。
残念ながらマンチェスターに戻る選択をしたリンガードはそのパフォーマンスを再現できなかったが、もしウェストハムに残っていたらどうなっていただろうか。
アントニー

移籍元:マンチェスター・ユナイテッド
移籍先:ベティス
マンチェスター・ユナイテッドの歴史上もっとも高額な移籍金が支払われた選手の一人であるアントニー。アヤックスからやってきた彼は、その期待に応えられたとは言えない96試合17ゴールという成績に終わってしまった。
多くの批判を受けながら今季途中でレアル・ベティスに貸し出されたが、それが彼に再び生命の息吹を与えたようだ。最初の4試合で2ゴール2アシストを記録し、憑き物が落ちたように躍動している。
トレヴォー・チャロバー

移籍元:チェルシー
移籍先:クリスタル・パレス
チャロバーのキャリアは浮き沈みが大きかった。チェルシーで17歳からプロ選手になっていたものの、ローン移籍を繰り返す立場になり苦戦。フランスリーグでのプレーが認められて復帰すると一時レギュラーを掴むも、再び出場機会が減少した。
今季は背番号を与えられないなど戦力外の扱いになっていたが、クリスタル・パレスへのローン移籍で活躍し、1月にはチェルシーから呼び戻されることに。
ギャレス・ベイル

移籍元:レアル・マドリー
移籍先:トッテナム
レアル・マドリーでチャンピオンズリーグを5回、リーガを3回制覇したギャレス・ベイルであったが、度重なる怪我とゴルフへの情熱によって徐々にパフォーマンスを落とし、批判の的になっていた。
2019-20シーズンにはわずか3ゴールと苦しんでいたが、古巣トッテナムへとローン移籍したときに眩い光を放った。34試合に出場して16ゴール3アシスト、彼は自身の能力を見せつけて批判をシャットアウトし、キャリアの最後を過ごすためにアメリカへとわたっていった。
ズラタン・イブラヒモヴィッチ

移籍元:バルセロナ
移籍先:ミラン
ジョゼップ・グアルディオラ監督が率いていたバルセロナに移籍したイブラヒモヴィッチは、指導の哲学が合わなかったことから対立を深め、難しい状況に陥っていた。
2010-11シーズンにはミランへと期限付き移籍することになり、イタリアで21ゴール12アシストを記録。これによってスクデットのタイトルをもたらし、そのまま完全移籍でバルセロナを去った。彼にとってこれはキャリアの大きなターニングポイントだった。