今月から始まった2026年ワールドカップ(W杯)欧州予選。
ドイツ代表は現地時間4日に行われたスロバキアとのアウェイゲームを0-2で落としたが、7日ホームでの北アイルランド戦は3-1で勝利し、勝点3を勝ち取った。
ドイツを率いるユリアン・ナーゲルスマン監督は試合後のインタビューで「我々は10から12回ほどセットプレーを守らなけらばならなかったが、失点は1点だけだった。それは北アイルランド代表の強みなんだ。簡単なことじゃない。我々にはより優れた選手がいるが、こういうサッカーのやり方から守るのは簡単じゃない」と、試合を振り返った。
主将のヨシュア・キミッヒも、北アイルランドの戦い方を「特別なスタイル」と表現。堅い守りとロングボールでパワフルに戦う北アイルランドに苦戦したと語った。
だが、ナーゲルスマン監督のコメントに対し、元北アイルランド代表DFスティーヴン・クレイガン氏は「少し無礼だ」と感じたという。7日、イギリスメディア『BBC』が報じた。
現在48歳のクレイガン氏は現役時代、スコットランド1部マザーウェルなどで活躍。現役引退後は古巣マザーウェルのコーチなどを歴任し、最近はスコットランドリーグの解説者やイギリスのスポーツ番組でコメンテーターとして活動している。
北アイルランドとドイツの試合で解説を務めた同氏は、ドイツが試合開始直後から北アイルランドの両ウィングバック裏のスペースを狙い、ロングボールを多用していたと異議を唱えた。
「彼は試合を見返せば分かるだろう。
それは我々の3バックにとって都合が良かったし、十分に対応できていた。実際、それしかやっていなかったと言っていい。彼らのGKはボールを前に蹴り出すばかりで、その多くはタッチラインを割っていた。
そのような中で、北アイルランドがそういうサッカーばかりしていたかのように言うのは、やはり少し無礼だと思うよ」
また、元北アイルランド代表のOBであるクリス・ブラント氏もナーゲルスマン監督の発言に反応している。
ブラント氏は「ウィンザー・パークでのリターンマッチでは、きっと良い“歓迎”を受けるだろう。相手が望む“きれいなサッカー”をやらないといけないなんて、知りませんでしたよ。試合を成立させるために戦っているだけなんです。それが自分たちのアイデンティティであり、これまでずっとやってきたことです。
ナーゲルスマンにとっては新しいことでも何でもないはず。そういう発言をするのは正直理解しがたいですね」と、冗談交じりに非難した。
北アイルランドとドイツのリターンマッチは、現地時間来月13日に北アイルランドの首都ベルファストで行われる予定だ。