トッテナム・ホットスパーやACミラン、シャルケ04,バルセロナなど様々なクラブでプレーした元ガーナ代表MFケヴィン=プリンス・ボアテング。

ドイツ代表DFジェローム・ボアテングの異母兄弟としても知られる彼は、高い身体能力とテクニックを兼ね備えた才能豊かなプレーヤーであり、様々なポジションをこなせる柔軟なスタイルを持っていた。

しかしその一方で短期間でチームをコロコロと変わったり、気まぐれで本能的なパーソナリティから評価には賛否両論がある存在でもあった。

またシャルケ時代は内田篤人、ミラン時代は本田圭佑、アイントラハト・フランクフルト時代は長谷部誠らとチームメイトであったことから日本人にも印象深い選手の一人である。

『SNL24』によれば、昨年ヘルタ・ベルリンで現役を引退した彼は自身のキャリアを振り返って以下のように話しているそうだ。

「振り返って言うが、私はサッカーを仕事として扱っていなかった。バカだったと思うよ。才能はあったが、最低限の練習しかしなかった。フィールドで行われる1時間だけだった。

トレーニングには一番最後にやってきて、一番最初に帰っていた。そして友達と遊んでいた。お金もあったし、王様のような暮らしをしていた。ジムに行ったこともなかった。それが自分のキャリアを変えてしまった。

トッテナム・ホットスパーにいたときは、1日でランボルギーニ、ハマー、キャデラックと3台の車を一気に買ったこともある。

だから、若者たちにはいつも『幸せはお金では買えないよ』と言っているんだ。私はプレーできなくなったし、家族の問題もあったし、チームからも外された。

私は物質的なものに幸福を求めていたんだ。車を買ったら1週間は幸せにしてくれる。3週間幸せになりたかったから、3台買ったんだ」

物質的な幸せを味わうために遊びや支出を繰り返していたが、そのようなものは長続きせず、自分のサッカーにおけるキャリアを傷つけてしまった…と後悔しているという。

それでも世界トップレベルのクラブをいくつも渡り歩いてきたボアテング。もし節制したプライベートを過ごしていたらどんな選手になっていたのだろうか…。

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