
[天皇杯1回戦、仙台大 2-4 東洋大、24日、みやぎ生協めぐみ野サッカー場Bグラウンド]
1回戦が全国各地で行われ、宮城県代表の仙台大は全日本大学選手権(インカレ)優勝のアマチュアシード東洋大に2-4で敗れて大会敗退が決まった。
この日守備的ミッドフィールダーで先発出場したMF都築卓(4年、柏レイソルU-18)は読みが利いた堅実な守備と正確なパスワークで攻守に存在感を見せるも、相手の手厚い攻撃に屈した。
2回戦の相手は自身が生まれ育ったクラブである柏だっただけに人一倍悔しさを抱いたが、この敗戦を糧に成長を誓った。
生まれ育ったチームとの対戦は果たせず
前半は意地のぶつかり合いだった。東洋大が前半15分までに2得点を挙げて昨季大学日本一の意地を見せると、東北の強豪仙台大も負けずと応戦。前半22分にMF小松朝陽(3年、鹿島アントラーズユース)が1得点を奪うと、前半30分に東洋大のオウンゴールで2-2の振り出しとなった。
攻守に存在感を見せた都築は「入りの立ち上がりで、相手に先制されて追加点を取られましたが、2点巻き返して自分たちのペースに持っていけると思いました」と自信をのぞかせていた。
正確なパスで攻撃の起点を作る都築ただ仙台大のミスから前半40分、45分に連続失点を喫し、後半はスコアレスに持ち込まれて2-4で完敗した。
都築は「前半に追加で2失点してしまったところは、自分たちのこれまでの甘さや、関東のきびしさを感じたというか。いい流れに傾きかけていた分、すごくもったいなかった印象です」と声を絞り出した。
東洋大に勝利すれば2回戦は三協フロンテア柏スタジアムで柏と対戦する予定だった。中高を柏アカデミーで育った都築にとって心待ちしていただけに、この敗戦は悔しすぎる黒星となった。
「お世話になったクラブとやりたい気持ちは人一倍強かったので、その分すごく悔しいです」と唇を噛んだ。
昨年は22大会連続で続いていたインカレ出場を逃した仙台大、今季は捲土重来の精神で全日本王者に挑んだ。

「こういった関東の強豪とやれる機会は、総理大臣杯、インカレの舞台しかないです。この悔しさを次に返せるよう、一つ一つチームとして全員で勝って、夏、そして冬とつなげていければいいと思います。個人としては違いを生み出せる選手になりたい目標があって、ボール奪取や、さばいて展開してゴール前で結果を残す。今年はアシスト、得点で結果を残していかないといけない。攻撃の部分でアクセントを加えられるように、日ごろの練習からもっとやっていきたいです」と成長を誓った。
最終学年を迎えた都築はプロ志望であり、ここで成長の歩みを止めるわけにはいかない。いつの日かプロとなって柏との対戦、帰還を果たすために、攻守を支える仙台大の新たな太陽は目標に向かって昇り続ける。
(撮影・取材・文 高橋アオ)