
遠藤航が所属しているリヴァプールでは、現在トレント・アレクサンダー=アーノルド、モハメド・サラー、フィルヒル・ファン・ダイクの契約更新をするべきかどうかが議論されている。彼らの契約期間が満了に近づく中、ファンからは残留を求める声が多い。
しかしクラブにとっては、多くのビッグクラブで見られたように「契約更新の後にパフォーマンスが落ちてしまう」事態だけは避けたいと思えるものだ。選手は水物でもあり、長期契約にはそれだけのリスクが伴うし、一方で短期契約は選手にとって避けたいものでもある。
今回は『Planet Football』から「契約延長をしたあとにパフォーマンスが急落した4名の選手」をご紹介する。
メスト・エジル
契約更新したクラブ:アーセナル
アーセナルはアーセン・ベンゲル監督が率いていた最後の数年間、契約満了が迫る2人のスター選手の去就に関して難しい決断を迫られた。
最終的に、アレクシス・サンチェスをマンチェスター・ユナイテッドへと放出した選択は成功だったといえる。たとえ移籍金が取れたわけではなく、ヘンリフ・ムヒタリャンも期待ほどではなかったとしてもだ。しかし、エジルについてはどうだっただろうか。
2018年1月、当時29歳のエジルはクラブ史上最高額の契約を締結し、プレミアリーグ全体でも屈指の高給取りとなった。しかし、その後すぐにかつての輝きを失い、最終的にミケル・アルテタ監督の下で構想外となり、契約は予定より6か月早く解除された。
ピエール=エメリク・オーバメヤング

契約更新したクラブ:アーセナル
オーバメヤングは、ミケル・アルテタ監督が就任してからの初年度でFAカップを制覇したときのヒーローであり、クラブの象徴的存在でもあった。その快速を飛ばしてゴールを奪うプレーはまさにファンが求めていたものだった。
彼が2020年9月に新たな3年契約を結んだ時、多くのファンがその決断を支持した。当然ながらその後の目覚ましい活躍が期待された。
しかし、その後31歳のオーバメヤングは急激にパフォーマンスが低下し、アルテタ監督との確執も報じられ、契約は18か月を残して解除された。
マーカス・ラッシュフォード

契約更新したクラブ:マンチェスター・ユナイテッド
2022-23シーズンの中盤、ラッシュフォードはヨーロッパで最も勢いのある選手の一人だった。キャリアハイとなる30ゴールを記録し、クラブの年間最優秀選手賞を受賞。
飛ぶ鳥を落とすような鮮烈さを見せていた彼の評価は一気に上昇し、眠っていた才能が完全に開花したものと考えられた。
2023年夏、クラブは彼をチームに留めるべく、高額の契約を提示して2028年までの延長に合意する。しかしその後のフォームは急激に落ち込み、2024-25シーズンにはゴール数が激減。新監督ルーベン・アモリンの下ではすでに構想外となっている。
デル・アリ

契約更新したクラブ:トッテナム
2018年にトッテナムと長期契約を結んだデル・アリ。その当時は間違いなくトッププレーヤーであり、延長は当然の判断だった。世界でも屈指の攻撃的MFとして評価されており、スター街道を歩んでいた。
しかし、それ以降はパフォーマンスが低迷。彼を評価していたポチェッティーノ体制の終焉、さらにジョゼ・モウリーニョ監督との関係悪化など、彼の状況は悪化の一途をたどる。
近年はエヴァートンやベシクタシュで再起を図ろうと努力しているものの、怪我もあってかつての輝きを取り戻すことはできずにいる。