2022年7月にロマン・アブラモヴィッチ体制が終わったチェルシー。トッド・ボーリー氏とClearlake Capitalが2500万ポンド(4671億円)でクラブを買収したのだ。
ボーリー氏はチェルシーの共同オーナーに就任したが、『BBC』などによれば、徐々に権力を失っており、株式の61.5%を保有するClearlakeがクラブの主な支配権を握っているという。
2013年1月にボーリー氏が暫定的なスポーツディレクターを辞任して以降、オーナーグループ内で最も手腕を発揮しているのがClearlakeの共同創設者であるベフダッド・ヘグバリ氏。
情報筋は、Clearlakeと残りの株式38.5%を所有するボーリー氏らのグループとの間に亀裂が走っていることを認めているという。
Clearlakeに株売却の意思はなく、むしろクラブ拡大に前向きな姿勢を見せている。一方、ボーリー氏も株式取得を目指しており、事態の早期解決を望んでいる。
第三者が交渉に加わった場合、両者に追加提案権とブロッキングオプションがある。Clearlakeがボーリー氏の株を第三者に売却する場合にも承認が必要になる。
この問題はチェルシーのスポーツサイドにはほぼ知らされていないものの、一部幹部はこうした状況のせいでスタジアム改装事業が遅れていると考えているとのこと。
書類上、会長は5年ごとに交代することになっており、ボーリー氏は2027年に退任する予定。
2022年のクラブ買収以降、チェルシーは10億ポンド(1869億円)もの補強費をつぎ込んできたが、人材過多になっていることが批判を受けている。