4月29日に放送されたテレビ静岡のサッカー番組『サカろう』に、元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏が出演した。

この日のテーマは「W杯優勝へ日本サッカーへの提言」。

番組内では、Jリーグや日本人選手の特徴についても議論が展開された。

「Jリーグでプレーする日本人選手は個人戦術が不足しているとよく言われるが、どう思うか」と問われたトルシエ氏は、自身が観戦した試合をもとに意見を述べた。

トルシエ氏が観戦したのは、3月8日に行われたJリーグ第5節、ガンバ大阪対清水エスパルスの一戦。

この試合の印象について、「やり方は間違っていないし面白いことをやっている」と評価した一方で、「リズムに変化や緩急をつけることができていたのは外国籍の2選手だけだった」と指摘。

「他の日本人選手たちは言われたことを忠実にやっているだけ」であるとし、「試合運びのスキルはまだまだという印象だった」と語った。

その上で、課題とされている個人戦術の解決策として、「大人になってからでは少し遅い。アプローチを変えるなら、もっと若い世代でやらないと」と述べ、育成年代の指導が日本サッカーの課題であると主張した。

一方で、トルシエ氏は「日本人選手の技術や規律は素晴らしい。間違いなく世界トップレベルのクオリティがある」とも評価。

課題はあるものの、それは日本サッカーの大きな「伸びしろ」でもあると前向きな見解を示した。

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