
ヨーロッパのシーズン途中に行われる「冬の移籍マーケット」。夏と比べれば投資額は少なくなるものの、すでに試合を重ねたあととあってピンポイントな補強を行うこともできる。
今回は『thefootballfaithful』から「サッカーの歴史上最も高額だった1月の移籍選手TOP5」をご紹介する。
ミハイロ・ムドリク
移籍元:シャフタール
移籍先:チェルシー
年度:2023年
移籍金:6160万ポンド(およそ115.84億円)
トッド・ボーリー氏が新たなオーナーとなったチェルシー。2023年1月の補強に費やしたのはなんと3億2300万ポンドで、冬のマーケットにおける投資としてはサッカーの歴史上最高額を記録した。
シャフタールから獲得されたウクライナ人アタッカーのミハイロ・ムドリクは、アーセナルとの争奪戦の末に異例の長期契約を結ぶことに成功。ボーナスを含めれば8850万ポンドにまで上昇すると言われる移籍金を支払った。
ただ23歳と若かったムドリクはイングランド・プレミアリーグへのフィットに苦しみ、まだチェルシーでその才能のすべてを見せているとは言い難い状況となっている。
ドゥシャン・ヴラホヴィッチ

移籍元:フィオレンティーナ
移籍先:ユヴェントス
年度:2022年
移籍金:6280万ポンド(およそ118.1億円)
ユヴェントスは歴史的なライバルチームでもあるフィオレンティーナから2022年にFWドゥシャン・ヴラホヴィッチを引き抜くことを選択。そのために7000万ユーロもの移籍金を支払った。
フィオレンティーナにおいて18ヶ月のプレーで64試合に出場し、その中で41ものゴールを決めていたヴラホヴィッチ。彼にはプレミアリーグのビッグクラブも関心を寄せていたが、同じイタリア・セリエAでの移籍を決断した。
フィオレンティーナのファンはフェデリコ・キエーザに続いてビッグネームがライバルに移籍したことに憤慨したものの、クラブにとってこの移籍金収入はとても大きなものとなった。
フィルヒル・ファン・ダイク

移籍元:サウサンプトン
移籍先:リヴァプール
年度:2018年
移籍金:7500万ポンド(およそ141.05億円)
この半年前の移籍マーケットでもフィルヒル・ファン・ダイクの獲得に動いていたリヴァプール。しかしながら、その際には取引額の交渉で合意に至らず、遺跡は実現しなかった。
それから半年が経過し、リヴァプールは当時のディフェンダーとして世界最高額となる7500万ポンドの移籍金を準備してサウサンプトンを説き伏せ、契約にこぎつけた。
これは後にリヴァプールをプレミアリーグ優勝、チャンピオンズリーグ優勝に導く大成功の投資となり、ファン・ダイクは金額だけではなく実力的にも世界最高のセンターバックとして評価されることになった。
エンソ・フェルナンデス

移籍元:ベンフィカ
移籍先:チェルシー
年度:2023年
移籍金:1億680万ポンド(およそ200.85億円)
2022年末に行われたFIFAワールドカップ・カタール2022で若くして活躍を見せ、アルゼンチン代表を世界王者に導いたほか、最優秀若手選手賞も獲得することに成功したエンソ・フェルナンデス。
リーベル・プレートから僅かな移籍金でベンフィカへと加入してから半年で一気に知名度を上げ、チェルシーは1億680万ポンドという巨額の移籍金を彼に投じることを決断した。
ベンフィカに加入した際には1000万ポンドにも満たなかったため、半年間で9700万ポンドほどの価値上昇があったことになる。近年では最高レベルのシンデレラ・ストーリーであった。
フィリペ・コウチーニョ

移籍元:リヴァプール
移籍先:バルセロナ
年度:2018年
移籍金:1億800万ポンド(およそ203.1億円)
前述のフィルヒル・ファン・ダイクの取引が行われた理由は、リヴァプールがこのフィリペ・コウチーニョを巨額で売ることができたからでもある。
このブラジル人アタッカーがバルセロナからの誘いを受けてスペイン移籍を希望したとき、リヴァプールはなんとボーナスを含めれば1億4200万ポンドにも至るといわれる凄まじい条件を勝ち取った。
アンフィールドで5シーズンに渡ってエキサイティングなプレーを見せていたコウチーニョであるが、バルセロナ移籍後はなかなか力を発揮できず。バイエルンへのローン移籍時にはチャンピオンズリーグでバルセロナを撃破するなど復活の兆しもあったものの、結局スペインで成功を収めることはできなかった。