中国税関総署は12日、今年第1四半期の貿易統計を発表した。第1四半期の中国の物品貿易額は10兆元(約210兆円)を超えて過去最高を更新し、輸出入の成長率は6四半期ぶりの最高記録を更新した。

では、中国の対外貿易の「強力なエンジン」とは何だろうか。

12日に発表された統計によると、第1四半期の中国の民間企業の輸出入額は10.7%増加し、輸出入総額の54.3%を占め、半分を占めた。「一帯一路」共同建設国に対する輸出入額は5.5%増加し、輸出入総額の47.4%を占めた。中国とロシア、インド、ブラジル、南アフリカのBRICS4カ国との輸出入額は2009年以降、年間平均11.3%増加している。

民間企業、「一帯一路」共同建設国、BRICSがなぜ中国の対外貿易の「強力なエンジン」になっているのだろうか。

復旦大学世界経済研究所の沈国兵(シェン・グオビン)副所長はこの点について以下のような見方を示した。

第1に、中国は政策レベルで多国間・二国間貿易協定を積極的に締結してきた。これら高水準の貿易協定が、中国の対外貿易成長を推進する新たなエンジンになっている。

第2に、マーケットエンティティーの活力は、民間企業を中心に顕著に現れている。中国の民間企業は世界のビジネス環境を十分に熟知しており、敏感な市場洞察力、市場開拓の精神と中小企業ならではの柔軟性という優位性を持っている。

第3に、中国は極めて大規模な「規模の経済性」という優位性を備えているため、電子機器製品、IT製品など成熟した技術製品の平均コストが非常に低い。そのため、世界と比べて、同業界の企業は競争力を持ち、これらの同質の製品が中国の輸出増加の強力なエンジンになっている。

(提供/人民網日本語版・編集/NA)