香港メディアの香港01は5日、独スポーツカーメーカーのポルシェについて、中国各地で昨年末に販売店の閉店ラッシュが起きたとする記事を掲載した。
記事によると、中国の高級車市場に寒風が吹きすさぶ中、ポルシェが中国で働く正社員と派遣社員などの3割を削減し、販売店を2026年末までに減らす計画だと報じられたのに続き、ある中国メディアはこのほど、河南省鄭州や内モンゴル自治区オルドス、河北省唐山のポルシェセンターが昨年末までに閉店したり、取次販売業務を中止したりし、車所有者への新年のプレゼントや試乗会などが次々に中止されていると報じた。
ポルシェは24年5月、電気自動車(EV)の販売低迷を受け、中国の販売店との関係が悪化したことが報じられた。販売店の一部ではEV販売が赤字に陥っているとして補償を求める動きもあったという。

ポルシェの24年第1~3四半期の全世界での売上高は前年同期比5.2%減の285億6000万ユーロ、営業利益は同41%減の9億7400万ユーロと、20年以降で最低水準に落ち込み、中でもEV「タイカン」の納車数は同50%減の1万4000台にとどまった。
記事は、自動車マーケティング専門家の話として、中国の高級車市場は、EV大手の比亜迪(BYD)の超高級車ブランド「仰望(ヤンワン)」や自動車大手の吉利汽車傘下の高級EVブランド「極氪(ジーカー)」などに代表される本土ブランドの参入で競争が激化していると伝えた。(翻訳・編集/柳川)