仏RFIの中国語版サイトによると、中国の車載電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)は11日、南東部の宜春にあるリチウム鉱山の採掘ライセンスが失効したため採掘作業を一時停止したと発表した。
RFIによると、仏メディアのル・モンドは「世界有数の電池メーカーの鉱山が操業を停止し、過剰生産のリスクは解消されないままリチウム市場に衝撃が走っている」とした上で、「この鉱山は世界の生産量の約6%を占めており、決して軽視できない事業だ」と紹介。
ル・モンドは、CATLについて「2024年までに電気自動車(EV)用バッテリーの世界市場の35~40%を掌握し、中国の自動車メーカーの大半とテスラやトヨタ、BMWなど多くの外国メーカーに供給してきた」と紹介。リチウムについては「レアアース(希土類)元素ではないが、スマートフォンやノートパソコン、EVに電力を供給するリチウムイオン電池に使用される戦略的で非常に軽い金属だ」と解説した。
CATLは、関連規定に従い、採掘の延長を申請していると説明した。
ル・モンドは、今回の生産停止について、「EVバッテリー業界の過剰生産能力を抑制するための中国政府の取り組みの結果である可能性が高い」とするアナリストの見方を伝えた。(翻訳・編集/柳川)