中国石炭工業協会がこのほど発表した今年上半期の石炭生産状況によると、年間売上高2000万元(約4兆1200億円)の炭鉱企業を対象にした統計では、1~6月期の原炭生産量は前年同期比5.4%増の24億トンで、原炭生産は安定した成長を続けています。輸入については、今年上半期の全国の輸入量は2億2200万トンで、前年同期比11.1%減少しました。
同協会のデータによると、全国でこれまでに建設されたスマート機械による採掘現場は907カ所、スマート化された切羽は1806カ所に達しており、スマート採掘による生産量の占める割合が初めて50%を超え、1万6000以上の危険度の高い作業現場がスマート採掘に置き換えられています。
内蒙古自治区の露天掘り炭鉱では、スマート採掘技術が本格的に導入されています。300トン以上の積載能力を持つ無人運転の鉱山用トラックが5Gネットワークを通じて指令を受け、あらかじめ設定されたルートに沿って自動走行します。巨大な電動シャベルが土石を正確に積み込み、全工程で人的操作が不要となりました。
鉱山での一連の工程全体の応答速度は0.001秒まで高まり、約40台の設備が連携して作業を行っています。鉱山に配置された感知ネットワークには多重監視システムが含まれ、レーザー光を使って測定するLiDAR(ライダー)と4D光場(4Dライトフィールド)技術により250メートルの範囲内の微小物体が識別できます。高精度レーダーは1ミリメートルレベルで地盤の変化を監視できます。生産工程では革新的な廃油再生技術を取り入れ、年間8000トン以上の有害廃棄物を高性能爆薬に変換することで、発破の威力を15%向上させました。同時に、スマート発破ソリューションの導入により発破の頻度を40%低減し、地質への影響を効果的に軽減しています。(提供/CRI)