中国では最近、山東省菏沢市牡丹区内の第二十二初級中学(日本の中学校に相当)の1年生がほぼ100学級に達するとする動画が広く注目を集めた。ネットユーザーの中には動画の真偽を疑う者もいれば、学校がこれほど多くの生徒を受け入れて教育の質を保証できるのかを心配する者もいる。

動画は下校時の同校外の校門付近を撮影したもので、青い制服を着た生徒たちが列を作って校門の外に出てくる。校門外で子どもを迎える保護者は歩道をほぼ埋め尽くしている。なお、中国では9月に新学年が始まる。

第二十二初中に問い合わせたところ、職員は、今年の1年生が94クラスあることは事実と言い、「ここ2年の入学者は多く、第二十一中や実験中学の生徒も多いです」と話した。職員はさらに、学校はこれほど多くの生徒でも収容できるが、下校時には秩序を確保するために、「時間差下校」の方式を採用していると説明した。

牡丹区の中学校は学区内小学校卒業生の対応直進方式を採用しており、学区内の戸籍があったり、学区内に居住する、さらに学区内で事業をしたり労働に従事する人の子であれば、必要な書類を提出して審査を通過すれば、該当する中学校に入学できる。ただし、学区内には他の中学校に進学する場合もあるので、実際に該当する中学校に進学する卒業生は事前の見積もりよりもある程度減少する。8月の時点では第二十二初中は5700人の新入生を受け入れ、114クラスを開設する予定だった。第二十二初中が対応する学区には、小学校8カ所がある。

牡丹区教育体育局によると、去年と今年に第二十二初中の入学者が多いことは事実であり、この2年間が入学者数のピークとみられるという。また、ネットで懸念が表明されている教育の質の問題については、「学校側は相応の方法で、生徒の教育の質を保証します」との説明だった。(翻訳・編集/如月隼人)

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