2025年9月9日、韓国・東亜サイエンスはこのほど「韓国の20~39歳女性の自殺率が世界で最も高いという調査結果が発表された」とし、「韓国の自殺率が経済協力開発機構(OECD)加盟国中1位を維持する背景に、若年層の自殺率急増という現状があることを示している」と伝えた。

記事によると、韓国・高麗大学の研究チームが世界保健機関(WHO)の死亡統計と国連の人口データをもとに、世界55カ国・地域の若年層の01~20年の自殺率を分析した結果、韓国の若年女性(20~39歳)の自殺率が最も高いことが分かった。

記事は「これまで韓国の自殺率がOECD加盟国中1位を記録してきた主な原因は高齢者の自殺率が圧倒的に高かったためだが、ここ10年で高齢者の自殺率は大きく減少し、代わりに若年層の自殺率が急激に上昇している」「特に20~39歳女性の自殺率は16年以降、毎年8%以上の増加を見せ、20年時点で人口10万人あたり18.9人となり、日本(12.0人)や米国(6.8人)を大きく上回っている」などと説明している。

専門家らは、若年層の自殺が増加している理由として「不安定な雇用と住宅問題」「将来への不確実性」「社会的期待による精神的負担」「自殺に関するメディアの報道の影響」などを挙げている。

研究チームは「韓国の若年層、特に女性の自殺率はこれ以上放置できない国の危機だ」とし、「高齢者の自殺率改善に満足せず、若年層と女性の自殺の予防を国の政策の最優先課題にするべき」と述べたという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「女性差別が根強い国だから」「この国で生きるのは大変。悪いこともせず誠実に生きてきたのに、年を取ったからとの理由で会社を辞めるよう迫られ、強制的に部署異動させられた」「男性の自殺率の方がはるかに高いよ。増加傾向が見られないから注目されていないだけ」「若年男性の自殺率はもともと高く、若年女性はそうでもなかったのにここ10年で上昇しているということは、男女が平等になってきていることを意味するのかも」「実社会でも傷つき、SNS上でも傷つけられる。この記事に男性からの心無いコメントが多数寄せられていることがこの国の現実を示している」などの声が上がっている。(翻訳・編集/堂本)

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