中国の国有石油会社、中国海油(CNOOC)が9月10日に明らかにしたところによりますと、中国南部の珠江口盆地に位置する中国初の海上二酸化炭素固定モデルプロジェクトは、累計炭素固定量が1億立方メートルを突破しました。これは、中国の海上二酸化炭素固定技術、装備と工事能力が成熟の域に達したことを示しており、国の「カーボンピークアウトとカーボンニュートラル」の目標達成を加速させ、グリーンで低炭素な経済・社会への転換を実現する上で重要な意義があるとみられます。
同プロジェクトは、恩平15-1油田で実施されています。中国海油は2023年6月から中国初の海上二酸化炭素回収・固定プロジェクトを他に先駆けて推進し、産出した石油や天然ガス中の二酸化炭素を分離、脱水乾燥、圧縮してから再注入井戸を通じて高圧で油田の浅層帯水層に注入しており、年間の二酸化炭素固定量は4000万立方メートルを上回ります。
プロジェクトで新たに設置された二酸化炭素利用装備は今年5月に利用が始まり、石油開発に伴って発生した二酸化炭素を超臨界状態まで加圧し、地下の油層に正確に注入することで原油を20万トン増産することができるのに加え、海上の二酸化炭素回収・固定や利用装備、技術・エンジニアリングの全チェーンのグレードアップを実現し、「炭素で石油を押しだし、石油で炭素を固定する」という海洋エネルギーの循環利用の新モデルを切り開きました。(提供/CRI)