中国国家統計局の9月10日の発表によれば、今年8月に中国の消費市場は全体として安定した成長を示しました。消費者物価指数(CPI)は前月比では上昇しました。
今年8月に中国のCPIは前月比で横ばいでしたが、前年同期比では横ばいから下落に転じました。その理由には、前年同期の対照基数が高い水準だったことや、食品価格の上昇幅が季節の水準を下回ったことが挙げられます。うち食品価格は前月比0.5%上昇しましたが、上昇幅は季節の水準を1.1ポイント下回りました。豚肉や卵、生鮮野菜と果物の価格変動はいずれも季節の水準を下回りました。
一方で、内需拡大を図る消費刺激策の効果が継続しており、食品やエネルギー価格を除いたコアCPIは前年同期比0.9%増で、上昇幅は前月より0.1ポイント拡大し、4カ月連続で拡大しました。
中国国家発展改革委員会価格モニタリングセンター分析予測処の何暁英副処長は、コアCPIの前年同期比が上昇し、しかも上昇幅は前月を上回り、年初以来の最高を記録したと説明しました。CPIを構成する8品目の商品とサービスの価格で、食品・タバコ・酒類と交通通信類の価格は前年同期比で低下したものの、その他の6品目の価格はいずれも上昇しました。重点的な品目では、生活用品およびサービス類のうち、家電の購入が比較的急速に伸び、家庭用品の価格は前年同期より上昇しました。
また、8月にはサービス価格が前年同期比で0.6%の上昇で、上昇幅は3月以降、徐々に拡大し続けています。うち住民の観光などの旅行のニーズが拡大し、旅行関連の価格は前年同期より上昇しました。そのほか、医療サービスや教育サービスなどの価格の上昇幅も前年同期より拡大しました。