中国メディアの証券日報は15日、中国で複数のメーカーがこぞって人工知能(AI)搭載スマートグラス市場に参入して新製品の開発を争う「百鏡大戦」が白熱化し、産業チェーン上の上場企業がイノベーションを加速させているとする記事を掲載した。
記事によると、中国のテクノロジー大手、百度(バイドゥ)傘下でスマートデバイスを手掛ける小度科技の「小度AI眼鏡Pro」がこのほど発表され、また新たなテクノロジー大手が「百鏡大戦」に参入した。
このほか、中国を代表するテクノロジー企業の阿里巴巴(アリババ)グループも、初の自社開発デュアルディスプレーAIグラスのフラッグシップモデル「誇克AI眼鏡SI」を今月末にリリースする計画だ。
蘇商銀行の特約研究員、高政揚(ガオ・ジョンヤン)氏は、証券日報の取材に応じ、「テクノロジー大手は、その技術力やブランドの影響力、資金力、エコシステムのリソースを頼りにAIグラスの中核技術の開発を加速させている」と語る。
AIグラス市場が急成長を遂げているのは、今年の大型セールイベント「ダブルイレブン」期間中のオンラインマーケットプレイスデータからも明らかだ。天猫(Tmall)によると、10月30日時点のAIグラス取引量は前年同期比で2500%増となった。
AIグラス市場には、家電・スマートフォン大手の小米(シャオミ)や、「RayNeo」ブランドを展開する雷鳥、楽奇(Rokid)、李未可(LAWK)などが参入し、「百鏡大戦」が白熱化している。この分野に詳しい梁振鵬(リアン・ジェンポン)氏は、証券日報の取材に応じ、「AIグラス産業はまだ初期の探索段階にあり、市場浸透率はまだ低い。しかし、将来のヒューマンマシンインタラクションの重要な入り口として、その市場の空間は広大だ」と語る。(翻訳・編集/柳川)











