米ニューヨーク・タイムズの中国語版サイトは24日、日本と中国の対立に緩和の兆しは見られず、高市早苗首相は試練に直面しているとする記事を掲載した。
記事は、台湾有事を巡る高市氏の国会答弁に起因する中国との外交上の緊張に触れた上で、「10月末に日本初の女性首相となった高市氏にとって、この対立は初期の試練となる。
そして、米シンクタンク、ブルッキングス研究所アジア政策研究センター長のミレヤ・ソリス氏の話として「今の試練は、中国に譲歩することなく、また後退しているように見せることなく、いかにして事態を緩和するかだ。さもなければ、国内での支持が弱まるだろう」と伝えた。
記事は「今回の対立に緩和の兆しは見られていない」とし、中国政府が自国民に日本渡航を控えるよう求めたことや日本産生産物の輸入停止を示唆したこと、沖縄県・尖閣諸島周辺に海警船を派遣したこと、日本に滞在している留学生に防犯意識を高めるよう注意喚起したことなどに触れた。
また「中国の報復措置はこれらだけにとどまらないかもしれない」とし、2010年の対立時には日本へのレアアース(希土類)輸出制限に乗り出したことにも触れた。
記事は「短期的に緊張が緩和する可能性は低い。高市氏が所属する自民党は、かつての中国政府との連絡チャンネルをすでに失っている。連立政権のパートナーだった公明党ともたもとを分かった」とし、米シンクタンク、戦略国際問題研究所のボニー・リン氏の話として「中国の姿勢は強硬であり、高市氏も譲歩するつもりはない」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)











