シンガポールメディアの聯合早報は8日、「日中関係が冷え込む一方、日本のすしは大人気?」と題する記事を配信した。
記事はまず、「競争が激しい中国の外食業界で今最も注目を集めているのは日本発の『スシロー』だ」と記し、上海市内で6日に2店舗がオープンしたことに言及。
そして、北京のスシロー人気は今も衰えていないと記し、広東省広州市や江蘇省蘇州市でもスシローの店舗前には常に長蛇の列ができていると紹介。中国SNSの小紅書(RED)には行列の攻略法を求める投稿もあるという。
記事はまた、「スシローを運営するフード&ライフカンパニーズ(F&LC)は2021年に広州で中国本土1号店を開いた後、北京、蘇州などに次々進出した」「中国本土の店舗数は71店舗に拡大している」と説明し、「コスパを売りとしてきたスシローは現在の中国の消費志向と合致している」と言及。また、消費金額が基準をクリアすると各テーブルの注文用画面で行える抽選ゲームが若い消費者を引き付けていると伝えた。
そして記事は「スシローが中国で勢いを見せる中、『はま寿司』も出店を加速させている」とした上で、「スシローの盛況ぶりに関連してもう一つ注目されるのは、高市早苗首相の台湾有事を巡る発言で日中関係が緊張する中でも日本食が中国でボイコットされていない点だ」と指摘。「12年に日本政府が尖閣諸島を国有化した際は中国各地で反日デモが起きたが、今回は関係悪化の中でもスシローを含む日本食ブランドの人気に変わりはない」と伝えた。
記事は、「中国のSNS上における日本食ボイコットについての議論は東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出の時よりはるかに少ない」とも記し、上海のスシローで食事をした大学生が「政治にはあまり関心がない。以前、日本を旅行した時にスシローで食事をしたことがあり、今回はわざわざ開店初日に足を運んだ」とコメントしたことを伝えた。(翻訳・編集/野谷)











