
10月5日、千葉・市原市市民会館で行われたライブを観て、DIR EN GREYがフェスに出ていないことは、むしろこのバンドにとってプラスなのだと感じた。
今回はシングル「The World of Mercy」をリリースしての全国ツアー。9月15日の京都公演から始まった本ツアー『TOUR19 This Way to Self-Destruction』はこの日の市原市市民会館公演まではライブハウスを回ってきた。ライブハウスということで、演出は照明だけだったそうだが、この日からはDIR EN GREYのライブには欠かせない映像による演出が加わった。
18時5分。定刻より5分押しで、会場が暗転。場内にSEが流れ、ステージに映像が流れる中、Shinya(Dr)、Die(Gt)、Toshiya(Ba)、薫(Gt)、京(Voice)の順にメンバーが登場する。
映像による演出というと、何だか華やかな世界を想像するかもしれないが、DIR EN GREYの映像は、美しくはあるが、ダークでグロテスクだ。そんな趣の映像の力も手伝い、DIR EN GREYのライブはどこか深い森に放り出された感じがある。