世界最大の自動車市場である中国において、日系車の販売は好調を維持しており、シェアは増加傾向にある。一方、中国政府の保護政策などを背景に中国メーカーも近年は成長しており、従来の「安かろう悪かろう」というイメージは徐々に薄れつつあると言われる。
記事は自動車製造に必要ないくつかのパーツを例に日系車と中国車を比較している。まずは「エンジン」で、日系車は「馬力と燃費が良すぎて恐くなるほど」なのに対し、中国には「比較的良いエンジンがそこそこある」程度だと比較した。差を縮めるのは数年で可能だとしながらも、追い越すまで成長するのにどれくらいかかるかには触れていない。
次に「トランスミッション」について、日本には世界で愛されるメーカーがあるのに、「中国の技術は弱すぎる」と比較の対象にならないとした。「ボディの防錆技術」についても、2004年式の日系車が今でも錆びていないのに、中国車はすぐに修理が必要になるとした。これは「手抜きしているのではなく、技術がない」ためだという。
さらに「生産設備」の違いも大きいとした。日本の生産設備の精度は世界中の人々が認めており、自動車だけでなく船舶や飛行機の製造にも日本の設備は欠かせない。この点、中国の設備は「精度、耐久性ともに大きな格差がある」と認めた。
記事は「20年で追い越せる可能性」について、最後まで明言を避けたが、日本との格差が大きすぎて、「20年以内に超える」のは不可能と判断したのだろう。日本メーカーだってずっと同じ場所に立ち止まっているわけではない。中国企業が差を縮めることはできても「追い越す」のは不可能なのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)