中国では電気自動車(EV)が日本よりも普及しており、中国政府も補助金などで普及を後押ししている。そんな中国では多くのメーカーがこぞってEV市場に参入しているが、2020年の中国EV市場で最も売れたのは米テスラの「モデル3」だった。
日本でもテスラは事業を展開しており、テスラを見かける機会も増えてきているが、その勢いは中国市場ほどではないのが現状だ。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、日本では中国のようにテスラのEVが売れない理由について分析する動画を配信した。いくつかの理由が考えられるという。
動画が指摘した1つ目の理由は「日本人は外国ブランドだからと言ってすぐに飛びつくことはしない」ためだと論じた。これは、外国ブランド信仰の強い中国との大きな違いであり、テスラが売れる理由とも言えるだろう。2つ目は「愛国心」で、愛国心のため日本人は国産車を買うと主張したが、これはいかにも中国的な考え方だ。実際、中国には愛国精神を示すためにあえて国産品を買う人もいるが、実際には日本ではあまりない考え方だ。
そして「政府が特別な支援をしていないこと」も、日本でテスラが中国ほど売れない理由だと主張。日本にもエコカーの補助金制度はあるが、中国ほどの手厚い補助ではないことを強調しているが、確かにこの要因が大きいかもしれない。
自動車は購入してすぐに乗れるわけではなく、当局にナンバープレートを登録する手続きが必要なのは日本も中国も同じだ。だが、中国の場合は主に都市部で環境保護や渋滞緩和などを目的にナンバープレートの登録規制が行われている。だが、EVは規制が緩く、ナンバープレートが非常に交付されやすいという事情も、中国のEV普及ならびにテスラの販売を加速させていると言えるだろう。
中国はすでに世界最大のEV市場となっている。テスラのモデル3の場合、中国では現地生産が始まっていることも中国で販売台数を伸ばしている理由と言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)