最近、中国は超高層ビルの建設に規制をかけるようになったが、これまでは多くの都市が競って超高層ビルを建設してきた。中国メディアの網易はこのほど、日本と中国の最も高いビルを比較する記事を掲載した。
記事はまず、都市発展の水準を体現するのは建築物だと主張した。特に高層ビルの数にそれがよく表れているとし、中国では「高層ビルを建設できるということは、その都市にはそれだけの経済力があることを示している」と見なされてきたそうだ。
そのうえで、中国と日本のそれぞれの「最も高いビル」を比較した。中国で最も高いのは上海市にある「上海タワー」で、高さは632メートルだ。これに対し、日本で最も高いビルは大阪にある「あべのハルカス」で、高さは300メートルと上海タワーの半分にも満たない。
では、日本には超高層ビルを建設するだけの経済力がないのだろうか。記事は、日本には建設する実力がないわけではなく、地震が頻発する地域であるため、あえて高いビルは建設しないのだと説明した。しかし、上海タワーは高さでもエレベーターの速度でも日本に圧勝していると指摘している。上海タワーのエレベーターは分速1230メートルだが、あべのハルカスは分速360メートルにすぎず、上海タワーの優位性を強調した。
確かに、ビルの高さもエレベーターの速さも上海タワーが勝るが、記事が勝ち誇ったように紹介したエレベーターは、実は日本の三菱電機製だということには触れていない。結局のところ、中国一の高さのビルを陰でサポートしているのは日本企業だと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)