高性能乾電池メーカーの浙江恒威電池(301222/深セン)が3月9日、深セン証券取引所の創業板に新規上場した。公開価格33.98元に対し、初値は50.09%高い51.00元だった。
取引開始直後から急騰し、66.30元の高値を付けて一時取引がストップした。
 
 同社は1999年設立の民営企業で、2017年に株式会社化した。高性能で環境に優しいアルカリ乾電池、マンガン乾電池の研究開発、生産、販売を主業務としており、主な製品は単1~単4および9Vのアルカリ乾電池、マンガン乾電池。輸出が売上の9割以上を占め、欧州、北米、日本、韓国などの先進国、地域向けにOEM生産を行なっている。

 製品は家庭用小型家電、コンシューマーエレクトロニクス、無線安全防護設備、スマート家具、屋外電子設備、無線通信設備、医療電子機器、電動玩具、デジタル製品、移動式照明器具など幅広い分野に利用されている。2020年における同社の中国国内乾電池生産シェアは約2.2%。アルカリ電池の輸出シェアは輸出量、輸出額ベースでそれぞれ4%程度となっており、輸出量で業界8位、輸出額で6位。
 
 2021年12月期の売上高は5億4689万元(前期比12.59%増)、純利益は8967万元(同6・43%減)。新規上場に伴い調達予定の4億3342万元(約79億円)は、約68%の2億9635万元を高性能環境保護電池工場新規建設・スマート化プロジェクトに、約9%の3867万元を電池技術研究開発センター建設プロジェクトに、約9%の3840万元をスマート工場情報化管理プラットフォーム建設プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
編集部おすすめ