前日までの好地合いを継ぐ流れ。米長期金利の低下や、春節(旧正月)連休中の中国でレジャー消費や人の移動が活発化していると伝わったことなどが引き続き材料視されている。また、連休中で19日に取引再開する本土市場は上昇スタートする――との見方が高まっていることも買い安心感につながった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面高(構成82のうち上昇81)。個別では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が12.5%高、中国民間ガス供給業者の新奥能源HD(2688/HK)が7.7%高、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が6.3%高と上げが目立っている。薬明生物は米政府が中国の一部バイオ企業と契約することを禁止する新法案を米議員が提出したと伝えられて以降急落が続き、報道前25日の株価30.00香港ドルから、前日は15.42香港ドルまで売られていた。
セクター別では、中国の不動産が高い。上記した龍湖集団のほか、世茂集団HD(813/HK)が11.8%、中国海外宏洋集団(81/HK)が9.1%、遠洋集団HD(3377/HK)が7.5%、越秀地産(123/HK)が6.1%ずつ上昇した。住宅の引き渡しを確保するため、不動産デベロッパーの資金調達を支援する「ホワイトリスト」政策が進ちょくしている。香港メディアが報じたところによれば、上述した世茂集団など、民営デベロッパーも含まれるという。
自動車セクターも急伸。五菱汽車集団HD(305/HK)が19.4%高、中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が7.1%高、浙江零ホウ科技(9863/HK)が6.9%高、小鵬汽車(9868/HK)が6.4%高で引けた。
中国の証券セクターもしっかり。広発証券(1776/HK)が6.5%高、中国国際金融(3908/HK)が4.7%高、海通証券(6837/HK)が3.4%高、中信建投証券(6066/HK)が3.2%高で前場取引を終えた。相場活況の期待感が追い風。
太陽光関連の銘柄群も物色される。協キン科技HD(3800/HK)が6.3%高、信義能源HD(3868/HK)が5.0%高、信義光能HD(968/HK)が4.1%高、福莱特玻璃集団(6865/HK)が3.8%高と買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)