週明け15日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比37.91ポイント(1.26%)高の3057.38ポイントと反発した。
 中国経済対策の期待感が相場を支える。
商務部など関係14部門は12日、消費財の買い替え促進に向け、22項目の行動計画を発表している。低迷するマーケットを支援するため、当局が新たな施策を打ち出したこともプラスだ。また、「国家隊」と呼ばれる中国の政府系投資会社、中央匯金投資有限責任公司が4月12日までに、主要4行のA株保有を大幅に増やしたことも判明している。
 一方、今年3月の金融や貿易統計は軒並み下振れした。12日公表された今年3月の中国金融統計では、人民元建て新規融資額とマネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びが予想をそろって下回っている。3月の貿易統計では、米ドル建ての輸出が前年同月比で7.5%減少し、昨年10月以来、5カ月ぶりのマイナス成長。
市場予想(1.9%減)を超えた下げとなっている。輸入は予想外のマイナスだった。市場関係者の間からは、「当局は景気対策を今後強める」との声が聞かれている。(亜州リサーチ編集部)
 金融株が相場をけん引。中国農業銀行(601288/SH)が2.1%高、中国工商銀行(601398/SH)が1.9%高、中国太平洋保険(601601/SH)が6.9%高、中国人寿保険(601628/SH)が3.7%高、中信建投証券(601066/SH)が4.0%高、中銀証券(601696/SH)が3.4%高で引けた。
 石油・石炭株もしっかり。
中国石油化工(600028/SH)が4.2%、中国石油天然気(601857/SH)が3.9%、中国神華能源(601088/SH)が3.3%、陝西煤業(601225/SH)が3.2%、中国海洋石油(600938/SH)が2.2%ずつ上昇した。原油相場の先高観が強まっている。中東地域の緊張が不安視される中、先週末のWTI原油先物は一時、約5カ月半ぶりの高値を付けた。そのほか、運輸株、公益株、半導体株、酒造・食品株なども買われている。
 半面、自動車株はさえない。金杯汽車(600609/SH)が3.2%、広州汽車集団(601238/SH)が2.7%、安徽江淮汽車集団(600418/SH)が2.2%、長春一汽富維汽車零部件(600742/SH)が1.4%ずつ下落した。
不動産株、医薬株、素材株も売られている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.20ポイント(0.46%)安の257.07ポイント、深センB株指数が1.67ポイント(0.15%)安の1076.54ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)