「経済は文化のしもべである」といったのは、ベネッセコーポレーションの代表取締役会長、福武總一郎氏。私の大好きな言葉です。
しかしこの言葉とは裏腹に、マネーゲームのような高額なアート作品の取り引きが続き、現代アートを中心に、ここ数年アートマーケットが盛り上がりを見せてきました。アートフェア(美術の見本市)にはコレクターがごった返し、オークションでは毎回のように落札価格が更新されてきました。
また、これまで「現代アートの土壌が無い」といわれていた日本でも、一般のファッション誌や新聞などでアートの特集が組まれるなど、ブームの兆しがみえています。
そのブームを牽引してきたのが中国の現代アートです。アートに興味の無い方でも、中国のアートバブルのニュースは耳にしたことがあるのではないでしょうか。
意外と知られていないのですが、中国はアメリカ、イギリスに続いていまや世界で3番目に大きいアートマーケットに成長しました。市場の拡大とともに、中国のアートシーンは求心力を持ち、北京や上海には海外の有力なギャラリーや美術館が建設されるなどし、世界中から注目されるようになっています。
そんな加熱気味の中国のアートマーケットは、どこへ向かっていくのか?リーマンショックの影響は?日本との関係は?
これからこのコラムにて、ギャラリーの動向やアートフェア(美術の見本市)、オークションの情報などを踏まえ、幅広くアートとアートマーケットにまつわるお話をさせていただく予定です。
経済は文化のしもべなのか、それとも文化が経済のしもべなのか。アートとお金という視点で分かりやすくお伝えできればと考えています。写真は中国の伝統芸術、水墨画。
筆者:鳥本健太、Office339 -Contemporary Art-
提供:ウェネバービジネス
【関連記事・情報】
・躍動する中国現代アートの今と昔=専門家・栗山明氏(2008/11/13)
・「芸術アフロが大爆発!」中国国際ファッションウイーク(2008/11/13)
・ウォン・カーウァイ監督 大学で「芸術」を語る(2008/11/13)
・社会>コラム>ウェネバー・業界人コラム - サーチナトピックス
・社会>文化・科学>文化・芸術 - サーチナトピックス