郭衛星総経理によると、中国のミシンメーカーがよくたどる「生産台数増加による成長」というモデルを「傑克」は2006年からやめ、技術開発に専念して製品の付加価値向上に力を入れるようにしたという。例えば、これまでTシャツの襟の縫製は1人あたり1日200枚だったが、同社が開発した機械を使えば2500枚。こうした機械は市場にはまだ出回っていないため、比較的価格が高くても売上げが上々だという。
「傑克」の最大のライバルが日本の大手ミシンメーカーだが、郭総経理は、中国市場での競争では「傑克」なりの長所があると話す。まずは価格や性能を比べると、「傑克」の品質は日本製品に99%近いが、価格は60%~70%ほど。またアパレルメーカーは大抵納期に追われているため機械が故障するとすぐ修理が必要だ。その点「傑克」は中国本土のメーカーとして、アフターサービスの面では非常に有利である。
世界の大手ミシンメーカーにできるだけ早く追いつくため、ドイツのメーカーから技術を導入したり、日本の関係者を招聘したり、大学と協力して新開発を行なったりして、様々な努力を積み重ねている「傑克」。世界の市場が復活すれば、実力を蓄積している「傑克」も大きな飛躍を遂げることだろう。(情報提供:チャイナネット)
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