中国の遼寧省瀋陽市に住む周宝寛さんは、35年間かけて、博士号を三つ、修士号を二つ、これらを含む学位を合計九つ取得したとして、中国で話題になっている。現在も博士課程で研究中であり、大台の10個目を目指して日夜頑張っているという。


 取得した三つの博士号は、国民経済計画・管理専攻、中医学基礎理論専攻、中医学内科学専攻。二つの修士号は、一般教養、中医学・西洋医学融合臨床専攻。周さんは今年55歳、「20歳から毎日14時間勉強し、働き始めてからは毎日6時間勉強した。35年間で12.63万時間勉強した計算で、睡眠以外の時間の半分は勉強時間」という。

 周さんは非常に貧しい家庭に生まれ育ち、小さいころから勉強で良い成績をとることが、自分と家庭の状況を変えられる方法だと考えて切磋琢磨(せっさたくま)したという。大学時代の寮生活では、9時半消灯だったため、それ以降は外に出て街灯の下で勉強したという。
現在では「二世代にわたる貧困」を連想させる成語になってしまったが、中国では広く浸透している「懸梁刺股(眠気対策を徹底してまじめに学習する)」を地で行く努力だ。

 現在、医療サービスに従事している周さんの事務室には、卒業証書や学位証書が壁に埋め尽くすように飾られている。自宅の蔵書3万冊だという。中国の世界記録協会では7月に世界記録認定証を交付しており、周さんは「世界で最も博士号証書を所持している人」など三つを新たな世界記録として、同協会に申請したという。(編集担当:鈴木義純)

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