記者が現場を確認したところ、上流と下流が堤によってせき止められており、狭い川幅の水面は穏やかで、流れはなかった。川の両岸には雑草や低い木が茂ってたが、川辺の植物もすべてが黄色に染まっていた。
川の水を容器ですくってみたところ、色の変化に加えて粘り気も存在し、付近の住民は「川沿いの農民がこの水を使って農作物を育てていることが心配だ」と案じた様子だった。
中国環境保護部門の担当者によれば、変色の原因は河川に隣接する工業地区からの排水に原因があるという。環境保護部門は汚染問題を解決するために各企業を工業地区に移転させていたが、基礎工事の段階で汚染パイプが整備されず、いっそうの汚染を招いたと見られる。
担当者は「2009年に企業の汚染処理状況を一社ずつ調査し、規定にそぐわない工場はすべて閉鎖させた」と述べるが、汚水パイプが周辺地域より低い場所にあるため、雨水がパイプに入り込み、汚染水と混ざって周囲に溢(あふ)れ出して河川を汚染していた。
担当者によると「汚染水に含まれていた酸はすでに中和されているため、現在の主要成分は鉄イオンだ。現在の主な問題は河川の景観だ」と釈明した。(編集担当:及川源十郎)