カナダ・モントリオール市の中国領事館は1日、同市内の大学に通う中国人留学生(33)が殺害されたうえで、遺体が損壊されたことを明らかにした。同市の警察は事件は単独犯によるもので、特定の民族を狙った組織的犯罪でないことを明らかにした。
中国人留学生が殺害された事件に対し、中国のネット上では同事件についてさまざまの声があがっている。新華社通信が報じた。

 警察によると、留学生は5月24日ごろに殺害されたと見られ、その後遺体は切断され、遺体の一部は首都オタワにある与党・保守党や野党・自由党の本部に送りつけられた。

 25日にはインターネット上に中国人留学生がアイスピックで刺される映像がアップロードされているのが発見され、警察は投稿者のポルノ俳優ルーカ・マグノッタ容疑者(29)を殺害容疑で指名手配したが、空路で逃亡した容疑者の行方はわかっていない。

 同事件に対して中国人ネットユーザーの反応は被害者に対する非難と容疑者に対する非難の2つに分かれている。一部のユーザーは留学生という身分に嫉妬(しっと)のコメントが寄せられたほか、「留学するのがまちがいなのか。もしかすると被害者は政府高官や富裕層の子弟かもしれない。でもそれ以前に同じ中国人ではないか。どうして中国はこんな醜くなってしまったのだ」と嘆くコメントが寄せられた。

 またあるユーザーは容疑者がポルノ男優だったことを受け、「被害者はちゃんと勉学に励むべきだった。類は友を呼ぶというが、被害者の両親がかわいそうだ」とコメントしたほか、「まだ真相が分からないのに被害者を非難してはいけない。もしかすると女性だとだまされて会いに行ったのかもしれない」と被害者を擁護する声も上がった。
(編集担当:及川源十郎)
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