女子バレーボール・ワールドグランプリの決勝ラウンド最終戦が中国・寧波で行われ、米国が中国を3-0で下して5戦全勝とし優勝した。一方中国は4連敗を喫して通算1勝4敗となり、ロンドン五輪に暗雲が立ち込めた。
中国新聞社が伝えた。

 中国は昨年11月の世界選手権で3位となりロンドン五輪出場権を獲得。今大会では予選ラウンドを8勝1敗の2位で決勝ラウンドに進む好調ぶりを見せていたが、決勝ラウンドでは初戦のキューバの勝利を最後に、五輪で同組に入ったブラジル、タイ、トルコに敗れ、さらには五輪出場を逃したタイにまで苦杯をなめさせられた。

 兪覚敏監督は今回の成績について「主力選手が出ていないから」と説明したが、五輪の前哨戦ともいえる今大会でメンバーが安定せず、日替わりの陣容で臨んだのには「主力が疲労でボロボロ」という理由があったようだ。

 エース・王一梅は故障からのの回復で欠場。出場したセッター・魏秋月は試合後の記者会見で極度の疲労ぶりを見せ、14試合連続出場のアタッカー・恵若●も試合後に「泣きたいぐらい疲れた」と発言。
さらに、故障に悩む選手がさらに数名いる状態だ。(●は王へんに其)

 王一梅の復帰に望みを託す兪監督だが、魏記中・国際バレーボール協会会長は「彼女の体にすべてを押しつけるのはあまりにも危険」と警告。記事は、残り少ない準備期間に布陣を練り直し、コンディションを整えなければ「五輪の先行きが実に心配だ」と論じた。(編集担当:柳川俊之)