ソチ冬季五輪フィギュアスケート女子ショートプログラム(SP)が19日(日本時間20日未明)に行われ、日本のエース浅田真央は冒頭のトリプルアクセルに失敗、後半のコンビネーションジャンプにも失敗し、まさかの55.51点でSP16位となった。(写真は「CNSPHOTO」提供)

 中国大手検索サイト百度の掲示板のフィギュアスケートファンが集まるスレッドでは、予想だにできなかった浅田の失速について議論が行われていた。
そのうち、「かわいそうな真央」というスレッドを覗いてみると、浅田のファンたちから悲鳴にも似たコメントが続々と寄せられていた。

 スレ主は、得点が出た瞬間の浅田真央の写真を張り付け、「彼女の目の中にきらりと光る涙が見えた。金メダルとは無縁になってしまった」と気落ちした様子でコメントを書き込むと、ほかのユーザーからも「悲しすぎる。徹夜したのにこんな結果だなんて」、「見ていて心が痛んだ」など、悲痛なコメントが多く寄せられた。

 SP16位となってしまった原因を分析するユーザーもおり、「転んだのは別に構わない。ポイントはコンビネーションジャンプが決められなかったこと」など、ジャンプのミスを指摘する意見がある一方で、「(浅田は)才能はあるが、問題は技術面ではなくメンタル面だった」と、大一番で結果を出せない理由は精神的弱さに起因するのではないかとの意見があった。

 SP1位のキム・ヨナの得点は74.92点、2位のアデリナ・ソトニコワ(ロシア)は74.64点、3位のカロリーナ・コストナー(イタリア)は74.12点と、浅田は上位3人とは約20点の差をつけられてしまった。現実的に考えるとメダル獲得は絶望的であるものの、中国のファンからは「吹っ切れた状態で気軽に滑れば、フリーではすばらしい演技を見せてくれるだろう。明日はガンバレ!」との応援メッセージがあった。浅田には温かく見守ってくれる中国人ファンが多いことが見て取れた。

 ソチ五輪後の引退を示唆している浅田にとって、日本時間21日未明に行われるフリーは、アスリートとして滑る最後の舞台になる可能性がある。集大成となるフリーでは笑顔で滑ることができるよう期待したい。
(編集担当:畠山栄)


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