多くの中国人が日本の炊飯器を大量購入した爆買いは記憶に新しい。中国メーカーの炊飯器も進歩してきてはいるが、それでも多くの中国人が日本メーカーの炊飯器を購入したのは、それだけ美味しいご飯を食べたいというニーズと食への関心の現れと言えるだろう。


 もともと中国人は食に対して大きな関心を持つ国民性だが、その一方で中国では食の安全問題が頻発している。近年だけでもプラスチック製の米やゴム製の麺、下水に溜まった油を精製した下水油など、枚挙にいとまがないほどだ。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、中国には5000年を超える中華料理の歴史があると伝える一方、「中華料理は悠久の歴史を持つはずなのに、なぜ中国人は日本人が炊き上げるご飯の魅力に抗えないのか」と疑問を投げかける記事を掲載した。

 大阪の老舗食堂で50年以上にわたって、おいしいご飯を炊き続ける村嶋孟(つとむ)さんは、地元で「飯炊き仙人」と呼ばれており、村嶋さんは中国でも広く知られた日本人だ。村嶋さんが炊き上げるご飯の美味しさは中国人の間でも人気となり、大阪の食堂には中国人が訪れるようになっていたほか、中国政府機関に請われて中国に渡ったほどだ。

 記事は、村嶋さんの存在は中国で大きな注目を集め、同時に日本料理に対する関心も高まり、メディアの注目の的となったと指摘。「中華料理には5000年の歴史がある」としながらも、近年は食の安全問題が頻発しているとし、村嶋さんが炊き上げるご飯に象徴される「日本の食」の魅力に中国人が抗えないのは、中国で食の安全問題が頻発していることのほか、中華料理は「非衛生的」な場所で調理されていることが広く知られているためではないかと主張した。

 記事の主張に対し、中国のネットユーザーからは「中国の料理は何が入っているかわからないから信用できない」というコメントが寄せられていた。確かに中国では野菜の残留農薬をめぐる問題が存在し、野菜は食べる前に専用の洗剤で洗うことが一般的だが、街中の食堂で提供される料理に使われている野菜は、洗わずにそのまま使用している」という噂はあちこちで耳にする。中華料理の美味しさは誰もが認めるところであり、中国人にとっても誇りとするところだが、今後は味とともに安全性や調理環境の清潔さも求められてくるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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