日本には、食事前に「いただきます」と言う習慣がある。一方、中国にはない。
中国人に説明する際には何か適切な言葉を探す必要があるが、往々にして起用されてきたのが「我開動了」という言葉。字面でも分かるが、さしずめ「食べ始めます」という意味になり、やはり「いただきます」のニュアンス全てを伝えるには不十分なのである。

 中国メディア・今日頭条は8日「日本人の食事前のあいさつ、実は『我開動了』ではなかった?」とする記事を掲載した。

 記事は「日本語を学んだ人もそうでない人も、日本人が食事前に『いただきます』と言うのは聞いたことがあるかもしれない。一般的には『我開動了』と訳すのだが、もともとはそういう意味ではなく、別の重要な意味を含んでいたのだ」と紹介。「いただきます」は漢字で書けば「頂きます」となり、もともとは物を持った手を頭上に掲げて恭しく「拝受します」という意味だったのだと伝えている。


 そして、日本人が食事前になぜこのような仰々しい礼をするのかについて「動植物の生命を人間がいただく、ということを示すとともに、その感謝を示す意味がある。そして、食べ物自体だけでなく大自然への感謝も、そして現在では農家や食事に関わる労働者の苦労に対する感謝という意味も含まれるようになった」と解説した。

 記事は「日本人は小さいころから礼儀の教育を受けるため、食事前に『いただきます』を言わないのは不敬の行為と認識している」と説明。中国にも、「食事にこもる多くの人の苦労を知るべし」という言葉があるとし、われわれにエネルギーを与えてくれる万物に感謝するとともに、食べ物を浪費しないよう心掛けるべきだと呼びかけた。

 日本の「いただきます」に相当する言葉がないのと同様、中国語には「ごちそうさま」にピッタリ対応する言葉もない。こちらは「我吃飽了」(おなかいっぱいになりました)という訳がしばしば当てられるが、これもやはり「ごちそうさま」の全てを語るには不十分なのである。
(編集担当:今関忠馬)


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