中国メディア・東方網は29日、「日本人観光客から最も愛される中国の都市は、北京でも、上海でもなくここだ」とする記事を掲載した。中国人観光客はこの都市の面影を求めて日本にやって来るが、一方で古のロマンを求めて中国のこの都市を訪れる日本人も結構たくさんいるようだ。


 記事は、「中国は広大な土地と悠久の歴史を誇り、実に多くの史蹟名勝を持っている。昨年は4000万人あまりの外国人観光客が中国を訪れ、日本人観光客は韓国、ベトナム、ミャンマーに続いて4番目に多かった」と紹介した。

 そのうえで、日本人観光客が最も好む中国の都市について「政治の中心である北京、経済の中心である上海、発展著しい広州ではなく、実は西安なのだ。なぜなら、かつての長安である西安は伝統的な中国文化の中心地であり、日本人はこの地に自らの文化のルーツを見出すからなのだ」としている。

 記事は、日本人と西安との繋がりを象徴する人物として、奈良時代に唐に渡った阿倍仲麻呂を紹介。遣唐使とともにわずか19歳で唐に渡った仲麻呂は国子監の太学で学び科挙に合格、大詩人の李白や王維とを親交を結び、当時の日中文化交流における傑出した使者となったとしたほか、何度も日本に帰国しようとするも嵐に遭遇するなどして結局日本に戻ることなく死去したことを伝えた。

 そして、「唐は中国の歴史上最強の時期の1つであり、世界から注目を集めた。中でも日本人は唐から律令制度や文化、芸術、技術、習慣など様々なものを学び取り、これらは日本の社会の発展に大きな影響を与えた。日本人が西安観光を好むのは、実は一種の聖地巡礼、ルーツを求める旅なのだ」と説明している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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