日本に行く前、中国人の旅行客が「現地日本語が読めなかったらどうしよう」と不安に感じるものだ。外国に行くのだからそう感じるのも無理はない。
とはいえ実際には、「旅行先の日本で意味が分かりづらいのは日本語よりも、中国語の表記だ」と中国メディア胖狗與豬的旅行が説明している。

 最近では、街で中国人観光客向けに中国語のメッセージを書いてあることも多くなってきた。しかし、このメッセージの中には、中国人から見ると不思議なメッセージがあるということなのだ。いったいどういうことなのだろうか。中国メディアの説明を例にとって見てみよう。

 例えば商品を推薦するためのポップに書いてある「店長もハマりました!」とのメッセージ。
これを中国語に訳して「店長迷上了」と書いてあった。しかし、中国人がこの言葉だけを見ると「店長は誰かに夢中」という意味になってしまう。

 また、温泉などの湯船に入る際の注意書きに、日本語で「静かにお入りください」という言葉がある。その文言の下に中国語で「靜靜請進入」とあった。しかし、この言葉は「しずかさん、お入りください」という意味になってしまう。いったい、どこのしずかさんに話しかけているのだろうか?

 さらに理解できない中国語が「仮設トイレ」だ。
「仮設トイレ」を中国語に翻訳して「假設洗手間」と書かいてある。しかし、これを訳すと「トイレと仮定する」という意味になってしまう。ここはトイレなのか、そうでないのか?

 最後にトイレの出入り口やドアに貼ってあるこの標識。「ドアの向こうに人がいます、ご注意ください」と日本語で書いてあるが中国語では「門上有一個人 請注意」となっている。ところが、これは「これはドアの上に人が一人います、ご注意ください」という意味に。ドアの上に人がぶらさがっているような、恐ろしいメッセージになってしまうのだ。


 こうした記事を見ていると、日本人がアジアや欧米の日本食レストランで不思議な日本語を見かける時に感じる違和感を思い出した。今、中国人は日本で同じ気分を味わっている、ということになってしまうのだ。

 2020年に東京オリンピックが開催予定の日本にはこれからも多くの外国人観光客が訪れることだろう。ぜひさらに中国語の翻訳文に磨きをかけ、観光客を戸惑わせないようにしていきたいものだ。(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)


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