3年連続で中国市場売上1位をキープしていた韓国コスメ、今年は日本に売り上げトップの座を奪われたと台湾メディアは報道している。

 日本コスメの売り上げが伸びた主な要因は中低価格コスメの販売に力を入れたことが挙げられる。
中国観光客は「以前は韓国のブランドが有名だったが、今は日本のブランドの方が人気。特に価格の部分で学生からの支持が高い」と語る。その他の要因としては、以前に比べ肌の状態が良くなった中国人が増えたため、より安全な日本製品が好まれるようになったと記事は伝えている。日本貿易振興機構による今年1月~5月の調査によると中国市場における日本コスメの好感度は上昇しているとの結果が出ている。

 今年、中国は96億米ドルもの化粧品を輸入しており、輸入額は去年に比べ31%も増加している。この内の25.5%が日本コスメで、今年10月の時点で中国市場の輸入第一位となった。

 これにより韓国コスメは輸入売り上げ第2位となった。また、韓国コスメの輸入額は昨年に比べ3%減少した。韓国コスメの中心地である明洞のコスメ通りでは、以前は中国人観光客で賑わっていたが、今は客足が減ってきている。明洞のコスメ店店主は「以前は日に100人ほど来ていた中国人客が今は10~20人ほど」と語っている。

 とはいえ、韓国も簡単に負けを認めるわけではなく、3年後には世界3位のコスメ輸出国となることを目標とし、具体的に2022年までに中小コスメ企業を伸ばし、7万3千ものあたらしいコスメプロジェクトを立ち上げる旨を発表している。また、現在韓国コスメの原料の内23.5%は日本からの輸入に頼っており、2022年までに18パーセントまで日本からの輸入を減少させる計画だと韓国記者は報道している。


 世界人口1位の中国市場への輸出はこれからも日本経済に大きな影響を与えることは間違いない。低価格かつ高品質が求められてきている中国市場で、日本製品が韓国を含めた他国との差別化を図り続けられるかが重要になってくるだろう。(編集担当:笹木政太朗)(イメージ写真提供:123RF)


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