中国では都市部と農村部の経済格差が極めて大きく、基本的な生活インフラも整備されていない農村を離れて都会へと出稼ぎに行く人は少なくない。これも経済発展の過程と言えるのかもしれないが、中国人からすれば日本は都市部と農村部の格差が非常に小さいという。
中国メディアの今日頭条は24日、「日本がどれほど裕福かは農村部の生活を見れば分かる」と指摘する記事を掲載した。

 2018年の中国の国内総生産(GDP)は日本の2倍を大きく超え、北京や上海、広東といった沿岸部の大都市は、ハード面に置いては世界の大都市と何ら遜色のないほどの発展を遂げた。しかし記事は、「一国の豊かさは農村部の日常生活を比べることで見えてくる」と指摘し、日本の農村部を見ると「日本がいかに豊かな国かがよく分かる」と論じた。

 続けて、日本の農村と都市では生活スタイルに違いがあっても、「経済的には中国で見られるほど大きな格差は存在しない」と主張し、日本の農村部の日常生活を紹介し、中国の農村部と類似する所や相違点を挙げた。

 まず、「土地が広く、人口が少ない」という点は中国と類似しており、若者が田舎を離れて都会で就職するゆえに「過疎化と高齢化が進んでいる」点も日中で共通することだと説明した。

 一方、中国とは大きく異なる点として「インフラの充実」を挙げ、日本ではどんなに辺鄙な場所であってもアスファルト舗装された道路が整備されていること、また、医療施設や教育施設は人口が少ない町でも都市部と大きな格差は見られないと主張した。
また、日本の農村は都会と比べて公共交通機関などは不便としつつも、「基本的なインフラが整い、豊な自然のなかで庭付きの一軒家で文明的な生活」を送ることができると伝え、こうした様子を知ると「日本と中国の間の大きな差を感じさせられる」と論じた。

 日本では自然豊かな農村の生活に憧れ、定年退職後に都会から田舎へ移住する人も珍しくはないが、これは田舎でも豊かな暮らしができるからこそだ。都市部から農村への移住については、現在の中国ではなかなか考えられない選択肢と言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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