国や地域によって人びとの価値観には違いが出るもので、日本では当たり前のことでも、中国人には「当たり前ではない」ことが多々あるようだ。中国の動画サイト・西瓜視頻で25日、日本在住の中国人が「日本に長く住んでいると、平和ボケしてしまう」と伝えた動画を配信した。
だんだん感化されて、感覚がおかしくなってしまうそうだ。

 動画では、日本の商店街を撮影しながら、日本で暮らしていると「いかに平和ボケしてしまうか」を紹介。例えば、「スーパーで子どもから目を離して買い物してしまう」ことを挙げたが、親が子どもから目を離すのは、児童誘拐の多い中国では非常に危険なことだ。また、コンビニに立ち寄る程度なら「自転車にカギをかけない」ことや「外に商品を積んでおく店」を紹介。まるで、盗んでくださいと言っているように感じるのだろう。実際、中国であればすぐに盗まれてしまうはずだ。


 また、自分で作った野菜を路上に出して「無人販売する」ことや、大震災の後に匿名で金の延べ棒を寄贈した人がいたことを紹介。宅配便で被災地に送っているため、「途中で盗まれるのと思わなかったのか」と驚いている。あまりの無防備さに撮影者は、日本人は盗まれるのではないかと人を疑わないと説明し、日本で暮らしていると「重度の平和ボケ」になってしまうとしている。

 これを見た中国のネットユーザーからは称賛のコメントが相次いで寄せられた。「これは平和ボケとは言わない。国民の民度が総じて高いということ」、「理想的な国」など、いずれも好意的な内容だった。
さらに自虐的なコメントも目立ち、「日本は治安が良いことに起因する平和ボケだが、中国で同じことをしたら単なるボケだ」という人もいた。

 ほかには、「車を運転していても、歩いていても、通勤から食事中、買い物中から病院での診察中、そして薬を服用する時にも、いつも常に気を張って警戒していなければならないのに、気を緩めた一瞬で騙されるのが中国」という切実なコメントもあったが、多くの中国人は深くうなずくことだろう。「平和ボケ」という言葉が適切かどうかは別として、他人を警戒せずに生きていられるということは幸せなことなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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