世界の工場と言われた中国では、製造業が大きな発展を遂げ、中国製品の品質は以前に比べれば随分と向上したのは事実だ。中国政府はあらゆる分野で国産化を進めており、中国製品を買うのは愛国の一環だと考える中国人も多い。


 中国製品の競争力は向上しているが、日本製品から離れられない分野は今なお少なからず存在するようだ。中国メディアの百家号は18日、日本の工作機械は中国製造業のあらゆるところで使われていると「問題視」する記事を掲載した。日本製品に依存することは有事の際に「危険で恐ろしいこと」につながる可能性があるゆえ、中国製品を使うべきだと主張している。

 記事はまず、中国がどれほど日本の工作機械に「依存」しているかを紹介。そのコストパフォーマンスの高さから、工作機械などの工業分野ではかなり日本製に頼っているのが現状だという。本来であればすぐにでも中国製品に切り替えるべきだとしながらも、工作機械などの設備は日用品と違って高額なため、簡単に切り替えることはできないとした。

 そのため、既存の設備については日本製を使用することはやむを得ないが、新たな設備投資の際にはできるだけ中国製品を選ぶべきだと記事は主張。すでに多くの企業が中国製の設備を導入しており、「誰かがいなくなっても地球は回り続けており、替えがないということはあり得ない。なにも恐れることはない」と、中国製品への切り替えを強く勧めている。

 とはいえ、日本で製造されている工作機械はその多くが中国に輸出されている。受注の7割が海外向けで、最も多い輸出先は中国であり、それだけ中国では日本の工作機械に対する需要があるということだ。記事の中国人筆者の主張とは裏腹に、中国にとって日本の工作機械は今でも欠かせない存在と言えるだろう。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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