値札の売価表示で、税抜(本体)価格だけの表示は3月末までに廃止される。2014年4月の消費増税時における痛税感を緩和すべく、政府による時限措置として認められたが、3月末で終了を迎える。
これにより売価表示は本体と総額(税込)の併記と総額だけの二通りの表記方法に統一される。

九州エリアでは売価表示はコスモス薬品やトライアルカンパニー、三角商事(ルミエール)などの総額表示だけ、多くの食品スーパーおよび生協が採用している併記、マルキョウや西鉄ストアの属するCGCグループなどの本体のみの3つに別れていたが、本体表示だけを採用しているマルキョウ、西鉄ストア、西友、イズミなどは今月末までに併記に切り替える。

西鉄ストアなどのCGCグループは19年10月の消費増税時に併記から本体表示のみに切り替えたが、結果的に1年あまりで元に戻す。西鉄ストアなどは本体を大きく総額を小さくする。一方、コスモス薬品やトライアルカンパニーなどが採用している総額だけの表示は、これまで同様に継続する。

リテールグループで統一化

マルキョウ(本社:福岡県大野城市、斉田敏夫CEO)は、売価表示を本体価格(税抜)のみから総額(税込)との併記に変更する。生鮮を含めて大半の商品の値札を変更しており今月中に切り替えを完了する見通し。リテールパートナーズ傘下の丸久とマルミヤストアが採用している、本体を大きく、その下に総額を小さく載せる表示に改める。

同社は消費増税時に本体表示だけに統一していたが、割安イメージを与える一方で表記が分かりづらいとのクレームも出ていたため、リテールグループで統一することに決めた形だ。

リテールパートナーズ傘下のマルミヤストア(本社・大分県佐伯市、池邉恭行社長)は、地元大分でスーパーを展開する小野商店(大分県宇佐市)の「セルフおの安心院店」と「セルフおの院内店」2店舗を譲受する(譲渡期日は3月25日を予定)。マルミヤストアは、地盤を構える大分県を中心に福岡県、熊本県、宮崎県、鹿児島県で、スーパー55店舗、ドラッグストア30店舗(20年11月末時点)を展開している。

近年の周辺環境の激化に伴う防衛策としてマルミヤストアは丸久(山口県防府市)と地方スーパー連合の持株会社リテールパートナーズを設立。
その中核企業として九州中部・南部の形成勢力拡大を推し進めている。2016年に、オーケー(大分市)から14店舗を譲受し、主力の食品スーパー「マルミヤストア」に加え「新鮮市場」、ドラッグストア「アタックスマート」の3業態を展開する機軸を構築した。今回の2店舗の譲受で、さらなるドミナント化の推進と営業基盤の強化を図る。
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