贈答海苔の老舗大手である山本海苔店の社長が7月19日付で交代した。平成4年から約30年にわたり社長を務めた6代目山本徳治郎氏は代表取締役会長に退き、山本貴大専務が社長に昇格した。
平成時代を背負い奮闘した6代目徳治郎氏が社長を退任し、息子である貴大氏にバトンタッチした。平成と言えば贈答海苔にとってバブルから長期低迷に入る過渡期に当たり、かつて同社を含めた「贈答御三家」も環境の厳しさから競合社が百貨店を撤退。そのほかの贈答海苔店も一様に苦しい。同社もコロナ禍で厳しい経営環境にあるが、ECやWebマーケティング全般を強化している。そうした部署の売上げは二ケタ増と好調。その陣頭指揮を執っているのが山本貴大専務。苦しい部分も認めつつ、新たな挑戦を怠らない。時代は令和に入ったが“凛”と進む老舗贈答海苔店に新たな総帥が誕生した。
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〈略歴〉山本貴大氏
1983年1月7日生、東京都出身。2005年慶應義塾大学法学部卒、同年東京三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行、2008年株式会社山本海苔店に入社、仕入部配属。翌年より丸梅商貿(上海)有限公司勤務、上海環球金融中心におむすび屋「Omusubi Maruume」出店に携わる。