ボーソー油脂は12月1日納品分から、食用こめ油の価格改定を実施する。6月、9月の値上げ後も、原料調達コストは一段の上昇が続いており、今期3度目の値上げを要請する。


上げ幅は、食用こめ油製品30円/㎏以上(加工用バラ・ミニローリー、コンテナ・ドラム、ペットボトル)、業務用一斗缶は500円以上の値上げとなる。

国産原料である米糠は、米の消費量減退により糠発生量の減少が続いており、さまざまな調達コストが上昇している。輸入原油についても、世界的な油脂相場の上昇もあり、各国からの調達価格が高騰。主力調達先であるブラジル産原料では、海上コンテナ不足による需給ひっ迫が懸念されている。

世界的に食用油需要が強まる一方で、主産地での乾燥による減産懸念や、バイオ燃料需要の拡大により需給がひっ迫。相場の高騰は一過性ではなく、継続的な高値水準となっており、製油業界のコスト上昇は深刻化している。


すでに大豆、菜種は大手各社が11月から4度目の価格改定を実施予定。米油についても、今期3度目となる値上げに踏み切らざるを得ない状況となっている。

ボーソー油脂によると、こめ油の値上げは6月、9月と30円/㎏以上の値上げに続き、12月の値上げ。これにより、トータルで90円以上、業務用斗缶は1千500円以上となる。

夏以降、油脂コストだけでなく、資材などのコスト上昇も深刻化しており、「今後も一層のコスト削減努力を続けていくが、原料調達コストの一段の上昇を受け、価格改正をせざるを得ない状況にある」として理解を求めた。