24年度の主要商品の売上を見ると、規模の大きい「つゆの素1L」は金額、数量ともに前年を下回った。だが、育成に力を注ぐ「つゆの素ゴールド」「白だし」は価格改定の影響もあるなか、金額で同14.1%増、数量でも同8.7%増と伸長した。「日常の生活の中で使っていただく機会が確実に増えている」(髙津社長)ことが実績にも表れた。
25年度第1四半期の売上高は前年比2.2%増、経常利益は同8.8%増となった。売上高は4~7月の速報値でも同3.4%増と伸長。「様々な取り組みが(業績の)改善につながっている」(同)状況だ。
秋冬新商品では、家庭用NB商品として約20年ぶりに炊き込みご飯の素2品を発売する。「素材とだしを感じていただける仕様」(同)の新商品を提案する。タニタ食堂監修のだしパックも発売。
髙津社長は、直販事業、特に直営店について、この秋に数店を出店することを紹介したうえで「スクラップビルドを行いながら事業採算の改善に取り組んでいる」と報告。新商品も投入する考えを明らかにした。24年度に前年比4.2%増と成長した海外事業、同様に同5.2%増と成長した業務用事業にも力を入れる考えも強調した。