シマダヤ「流水麺」 秋冬開拓に本腰 ホット提案で間口拡大
岡田賢二社長
シマダヤは、秋冬シーズンも基幹ブランド「流水麺」の需要開拓に本腰を入れる。新たに簡便なホットメニューを訴求するほか、あえて涼味感を抑えた期間限定デザインを展開。
残暑の長期化と食シーンの多様化を念頭に、重点施策に掲げる端境期の間口拡大を強力に推進する。

お湯で簡単にできる「かきたま風うどん」

このほど秋冬商品発表会を開催。「流水麺」の新たな戦略について、岡田賢二社長は「当社は中期経営計画(24~26年度)の中で家庭用チルド麺の収益改善に取り組んでいる。特に下期の販売拡大が課題。『流水麺』は11年から『そば』、12年から『うどん』を年間販売しているが、まだまだやり切れていない。今秋冬は簡便性を生かした提案で間口拡大を図っていく」と狙いを話した。

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岡田賢二社長「『流水麺』国産そば粉使用 そば 2人前」と「『同』国産小麦粉使用 うどん 2人前」の秋冬デザインは10月上旬から展開。キャッチコピーの「さっと水でほぐすだけ」をあえて外して「ゆでずに簡単」に一本化し、カラーリングも変更する。

家庭用事業本部長の曽根田直基取締役常務執行役員は「簡便性の訴求を検討する中で、水でほぐすことを強調すると涼味メニューに限定されがちなことを払拭したかった。これまで秋冬にかけて販売店舗数が減少傾向にあったが、まずは10~11月までしっかりと販売できる環境を作っていく」。

メニュー提案は今春から続ける“サラダめん”に加え、“ホットめん”の「かきたま風うどん」も手軽に調理できることをアピール。丼に溶き卵を流し入れ、温かいお湯とつゆ、そして「流水麺」を合わせるだけで出来上がる。


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「『もちもち』鍋焼うどん 天ぷら」
「『もちもち』鍋焼うどん 天ぷら」家庭用チルド麺の新商品は8月29日から順次発売。ロングライフ(LL)の鍋焼うどんは商品設計を抜本的に見直し、大幅に品質を向上させた。「『もちもち』鍋焼うどん」として「天ぷら」「きつね」「カレー」の3品。麺はなめらかでもちもちした食感を追求し、「天ぷら」「きつね」のつゆは粉末から液体に切り替え、おいしさがさらにアップした。

若年層がターゲットの「濃厚界隈」ブランドは、「鶏鶏鶏白湯まぜそば 2食」のパッケージをリニューアルし、新商品「貝貝貝醤油まぜそば 2食」を追加。3種類の貝原料と濃口醤油を使用し、貝の旨みを堪能できる濃厚たれに仕上げた。

家庭用冷凍麺では、新たに冷凍素材中華麺をラインアップ。

成長マーケット開発事業本部長の小原伸之取締役常務執行役員は「中華の素材麺はチルド売場を中心に広がりをみせている。各家庭で好みのスープや具材と組み合わせるなど工夫して食べられているようだ。冷凍は簡便性、品質の安定性、長期保存が強みになる」とアピールする。

アイテムは2品。「冷凍 シマダヤの本ごし中華めん 3食」はラーメンや鍋、「冷凍 シマダヤの極太中華めん 3食」はつけ麺やまぜ麺がおすすめ。
鍋のお湯30秒かレンジ調理で解凍できる。

シマダヤ「流水麺」 秋冬開拓に本腰 ホット提案で間口拡大
「『真打』ふわごし博多うどん」調理例
「『真打』ふわごし博多うどん」調理例業務用に新食感の「ふわごし博多うどん」

業務用冷凍麺は「『真打』ふわごし博多うどん」を9月1日に発売。多様化する博多うどんの中でもふわっとした口当たりと中心部にコシのある食感を再現した。

業務用事業本部長の佐々木敏夫取締役常務執行役員は「最近は九州発のうどんチェーン店が関東に進出し大きな話題を呼んでおり、取引先からも商品化のご要望があった。新たな品質の商品をラインアップに加え、販売を強化していく」と述べた。
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