アピ(岐阜県岐阜市、野々垣孝彦社長=写真)は5日、本社で記者会見を行い前期業績(2025年8月期、速報値)を発表した。売上高は624億3200万円(24・0%増)と過去最高額を更新。
経常利益も増益を見込んでおり、三期連続で増収増益で着地した。

主力の健食事業が前期比8・3%増(373億1800万円)と28億6700万円増収、医薬品事業は経腸栄養剤の受託が寄与し同比74・5%増(210億2600万円)で着地。機能性食品原料、蜂蜜、アグリビジネスも実績を上回った。

会見で野々垣社長は「製品の安心、安全に対する要望がますます高くなり、経営環境も厳しくなっているが、健食、医薬品ともにものづくりの<見える化>ができている企業であると認めていただけたのでは」と好業績を分析している。

今期は売上高前期比1・2%増(631億9200万円)、経常利益29億4300万円を目指し、設備投資費には95億7700万円を計上。健食、医薬事業ともに増産体制を強化するほか、諸コスト高への対応として利益重視した経営へ。PAG(プラントエンジニアリンググループ)やロボット導入による効率化を推進するほか、健食事業では剤型により生産拠点をスイッチし省力化を進める。健食事業では揖斐川工場、NS工場での受託増に対応した倉庫棟の建設、グミ製造機械の導入も予定している。

なお、2034年をゴールとする長期ビジョンでは、前半の5年(中計)を市場形成し次なる成長に備える地盤作りのフォアキャスト、後半の5年をバックキャストに位置づけた。グループ全社の意識徹底で目標達成を推進する。
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