
「JET BREW」は簡易抽出型の新レギュラーコーヒー。
コーヒーバッグをお湯に浸して上下に振るだけで、最短10秒で手軽にコーヒーが楽しめることを前面に押し出して訴求している。
10秒ですっきりした味、20秒でバランスのとれた味、30秒でしっかりした味といった具合に、コーヒーバッグを振る時間で濃さを調整できるのも特徴。
コーヒーバッグを振る時間で濃さを調整できるのも特徴 「JET BREW」の抽出方式について、阿部祐美子マーケティング本部R&Dグループリーダーは「ドリップコーヒーはレギュラーコーヒー粉にお湯を注ぐ抽出方法(濾過法)となるが、『JET BREW』はお湯に粉を浸す方法(浸漬式)でフレンチプレスのようなもの」と説明する。
コーヒーバッグの開発にあたり課題に浮上したのはコーヒーバッグがお湯に浮いてしまうという点。
「コーヒーは表面に多くの細かい気孔がある多孔質と呼ばれる構造になっており非常に軽く、お湯を注ぐとコーヒーバッグが浮いてしまう。抽出というのは、お湯にコーヒー粉の成分が移行するメカニズムのため、コーヒーバッグが浮いてしまうとなかなか味が出ない」と語る。
この課題を解決したのが取っ手の設置。
二本の取っ手を交差させることで、フィルターをやや外側に開かせ、コーヒーバッグをカップの底に押し付けて振る仕組みを採用して効率的な抽出を実現した。

取っ手部分のハネを折り、カップのふちにコーヒーバッグを固定できるようにもなっている。
コーヒー豆の挽き方とフィルターも短時間抽出の鍵とみられる。
「フィルターの網目が荒すぎるとコーヒー粉が出てしまい、かといってフィルターが厚すぎるとお湯が浸透しにくくなる。
パッケージで、こうした独自性を訴求するにあたり約100パターンの案を検討したという。
タイパが「JET BREW」の開発背景の1つであることから、幅広い年代におけるライフスタイルや若年層のタイパについて一家言を持つ角川アスキー総合研究所エリアLOVEウォーカー総編集長の玉置泰紀氏を体験会に招いた。
玉置氏は、生活者の求めるタイパについて「タイパとは要は時間の有効活用。時間が短ければいいというわけではなく、納得のいく時間の使い方だと考える」と指摘する。