大学生、芸能活動、そして千葉県松戸市の町中華で店長も務めた池田穂乃花さん。週プレが彼女のデジタル写真集を出したのは昨年6月のことだった。
その翌月の7月にはお店のInstagramで「お店を卒業します」と投稿され、さらに8月にはお店のSNSで「穂乃花はお店や家族や同僚よりも大切な人が出来たようだ」といったお店を捨てたような趣旨の内容が投稿され物議を醸していた(現在は削除)。
一体なにがあったのか。様々な憶測が飛び交う中、今回はじめて本人が現在の思い、そして未来への決意について語ってくれた――。
●お店を辞めざるを得なかった原因
――まず昨年7月のお店の卒業は池田さん本人が望んだことなんですか?
池田 いいえ、違います。私にとってお店は親友と頑張った青春そのものでしたし、お客さまとも沢山思い出がありました。大学在学中はできる限りそれまでのように出勤するつもりでしたし、卒業後もずっと関わるだろうと思っていました。
でもある日突然、「出て行ってください」「2度と顔を見せないで」「家の物はこちらで処分しますからそのまま帰ってこないでください」「意見を無視して騙した罪は重いからね」とオーナーである母親からクビを言い渡され、それに従うしかなかった、という状況です。
――ご自身のSNSにもお母様から「2度と東東を語るな!」「2度と池田を名乗るな!」「2度と私達に近づくな!」などと連絡が来たと公表していましたね。お店を辞めてからはSNSでは「お店を捨てて芸能活動を始めた」「韓国の事務所の人に洗脳されて連れていかれた」「裏社会の人や韓国の悪い男と付き合って監禁されている」などと言われていましたが・・・。
池田 どうしてもSNSでの言葉は目に入って見てしまうのですが、事実でないことばかりでとても悲しかったです。お店からは、所属している事務所や周りの人達も巻き込んだ様々な事実と異なる発表がありましたが、母の描いた"理想の娘"という設計図に、私がうまくはまりきれなかったというのが原因です。
当時お付き合いしている男性はいましたが、その方は東北出身の1つ年上の大学生でしたし、既に当時は1年前から日本の今の事務所に所属していて芸能活動をしていました。
ある時、就職活動のタイミングだということもあり、母からは強く恋愛を禁じられていました。
――クビになった原因は、その彼氏ということですか?
池田 はい。昨年7月、私の部屋に勝手に入った母にデジカメの画像を見られてしまいました。 そこには彼氏の写真も入っていて。その画像の日付を見て、お別れのLINEを送った後にしばらくしてから会ったことが知られてしまい、母が爆発してしまったんです。

――爆発と言いますと・・・?
池田 その時、私は大学でテストを受ける直前だったんですけど、母からLINEで「意見を無視して騙した罪は重いからね」「家から出てけ」「家の物はこちらで処分しますからそのまま帰ってこないでください」といったトーンのLINEが20件以上来て、「もう、なにもかも終わりだ・・・」って思ったらテストどころではありませんでした。
●お店や母親への思いと、これからの道
――その後、どうなったのですか。
池田 「帰ってくるな!」と言われていたので昨年7月24日以降、家に帰ることもできていません。本当に着の身着のままの状態から始めて、貯金を切り崩してどうにか生活していました。
――そこまでしてお母様の「帰ってくるな!」の言葉に従っていたのはなぜなんでしょう。
池田 幼少期から私にとって母の言葉は絶対だったからです。今までは全てに従っていましたが、家を出た後、母からの連絡で強く選択を迫られた時に、日々の監視下や支配下から抜け出す決意をするなら今しかないと考えました。
――小中学生の時なんて遊びたい盛りで、反抗心は芽生えなかったんですか?
池田 あまり芽生えませんでした。父も母も自営業で仕事が忙しいのはわかっていたから「学校から帰ったら家の掃除や洗濯とか終わらせといてね」と言われるのも当然のことだと思っていました。たまに友達とお喋りしながらタピオカを飲んで帰るのだけが楽しみでした。寄り道がバレると怒られるので、バレない程度に。

――ご自身のInstagramなどでも「母からの異常な監視体制」について触れられてましたが、池田さんにとってお母さんは俗にいう毒親的な存在だったのでしょうか。
池田 いえ、毒だなんて今も思っていません。親への感謝はあります。私の中で、親も親なりに葛藤があったんだと感じた出来事があって、ある時に私が「テストの成績が上位5位だったら遊んでいいよ」と母に言われてめちゃくちゃ勉強を頑張って実際に5位内に入った結果を見せたら、ものすごい適当な対応をされたんです。
その後、同じ家の中にいるのにLINEで「うまく褒められなくてごめん」「愛し方がわからないの」っていう趣旨のメッセージが来て・・・。そうなら仕方ないのかなって、複雑な気持ちになったんです。
――それはとても複雑な気持ちになりますね。それでは、突然クビにしたり家を追い出したお母さんのことも恨んだり憎んだりもしていないと。
池田 はい。ただただどうか穏便な関係に戻りたいなって思います。 昨年9月には有名YouTuberさんがお店を訪れて私が辞めた真相などを語る動画を配信していましたが、デタラメな内容で「なぜ?」と悲しい気持ちになりました。私はただ穏やかに過ごしたいだけなんです・・・。でも、嘘の拡散原因にもなったYouTuberさんにも動画は消さないと言われてしまって。
当時、お店を守りたくてあまり発信をしないようにしていましたが、私のもとに今でもたくさんの誹謗中傷が届くので、少しでもそれが減ればいいなと思っています。
――では、今でもお店に戻りたい気持ちはありますか?
池田 いえ、それはないです。 お店は今でも好きだし、せっかく立て直したお店をあんな中途半端な感じで辞めざるを得なかったことには悔いはあります。でも私はお店を辞めて母と離れ、ようやく自分の人生が始まったような気もしています。母に決められた道を進むのではなく、自分が選んだ道を進みたいって思えるようになりました。だからもう、戻ろうとは考えていないです。

――次にやりたいことが芸能の道だと。
池田 そうですね。お店を離れてから、ブランドモデルなどの被写体としての活動をさせていただいて、その楽しさを知りました。いずれ女優のお仕事などにも挑戦できたらいいなあと、今はいろいろと夢見ています。
池田穂乃花さんは、大切な場所での経験を糧に今、新しい未来へと歩み出している。
与えられた役割ではなく、自らの意思で選び取った道。その先にどんな輝かしい景色が広がっていくのか、楽しみでならない。

●池田穂乃花(いけだほのか)
2002年10月7日生まれ 埼玉県出身 身長166㎝
◯2023年よりセント・フォースに所属し、大学に通いながら町中華の店長として数々のメディアに出演。 2024年6月、週刊プレイボーイより初のデジタル写真集『美しすぎる町中華店主の素顔~Too Beautiful Restaurant Owner~』を発売。 現在は主にモデルとして活躍中。
公式Instagram【@ikeda_honoka】
取材・文/河合桃子 撮影/金髪りさ