AKB48・20期研究生大賀彩姫（おおが・さき）「高3でAKB48のオーディションと就活を同時並行でやっていました」【連載 なんで令和にAKB48？】

2005年（平成17年）12月8日に秋葉原で産声を上げたAKB48。前田敦子、高橋みなみ、小嶋陽菜、篠田麻里子、大島優子、指原莉乃ら数々のスターを生み出し、誰もが知る国民的アイドルグループとなった。

あれから十数年、元号は令和に変わり、また新たなスター候補生が続々と加入している。当時とは異なる状況で、彼女たちは何を思いAKB48になろうとしたのか？　どこを目指すのか？　フレッシュメンバーの魅力を深掘りインタビューでお届けする連載「なんで令和にAKB48？」。

第24回は福島県出身、20期研究生の大賀彩姫（おおが・さき）。身長168cm、AKB48の現役メンバーで一番の高身長。前編はおしゃべりだった子供時代や学生時代のエピソードなど語ってもらいました

■吹奏楽部では学生指揮をやってました

――小さい頃はどんなコでしたか？

大賀　たぶん今も変わってないんですけど、本当におしゃべりが大好きなコで、祖父母から「お母さんの口から生まれてきたんじゃないの？」って言われるぐらい。ずっとしゃべって、ずっと歌ってるみたいな幼少期でした。

――そんなに何をしゃべってたんですか？

大賀　その日あったことを全部報告するみたいな感じですね。学校から帰ってきたら、ご飯を作ってるお母さんの横で何か手伝うわけでもないのに、ずっとしゃべっていて。言わないと気がすまないみたいな。

――聞く方も大変ですね。

大賀　最初は「わかったわかった」みたいな感じだったんですけど、だんだん反応してくれなくなって。でも私はしゃべれれば満足で、それに対しての返答とかは求めてなくて。

――ずっと歌ってるというのは？

大賀　『おかあさんといっしょ』の曲とか、あと『きらきら星』はしゃべれるようになる前から歌ってたみたいです。

――兄弟は？

大賀　兄と弟がいます。みんな仲良くて、間に挟まれて大変みたいなのもなかったですね。

――小さい頃に憧れていたのものは？

大賀　キラキラしているものが好きで、お姫様とかアイドルとか、パティシエとか。『夢色パティシエール』のアニメをよく見ていて。あと「めちゃモテ委員長」も見てましたね。

――習い事は何かしてました？

大賀　ちっちゃい頃からずっとやっていたのがダンスで、あとは水泳もちょっとやったり、ピアノも習ったり。

――ダンスはいつから？

大賀　4歳からやってました。きっかけはよく覚えてないんですけど、私がダンスをやりたいって言い出したみたいです。それで兄も巻き込んで一緒に始めて。

小6まではキッズクラスで、いろんなジャンルのダンスを習って、中学校に入ってからはヒップホップと、ジャズヒップホップを選択してやってたんですけど、部活との両立が厳しくて中1の秋で辞めちゃいました。

――学校ではどんなコだったんですか？

大賀　ひとりでいるのがあまり好きではなくて、ずっと友達と一緒にいました。休み時間は友達としゃべって、放課後は私から誘ったり。あと、小学校の頃に交換ノートがめっちゃ流行って、「これやりたい！」ってみんなとやったり。

――クラスの中心タイプだ。

大賀　そうではないと思うんですけど、「これやろう」「あれやろう」って言うのは多かったかもしれないです。ただ辞めちゃうのも早くて。熱しやすくて冷めやすいの典型例だと思います（笑）。

――部活は何をやってました？

大賀　吹奏楽部に入ってました。音楽が好きで、ピアノをやっていたのもあって吹奏楽部かなと。

――ピアノはどれぐらいやってたんですか？

大賀　小6から中3までです。ピアノはずっと習いたいと言っていて、ピアノかダンスかで選ぶことになって、ダンスをやって。

――吹奏楽部ではどの楽器を担当してたの？

大賀　ホルンをやってました。

――それは自分で希望して？

大賀　仮入部の期間に、いろんな楽器が試せて。そこで顧問の先生がどの楽器が合うか決めてくれるんですよ。それでホルンになりました。触ったこともないし、何もわからず始めたんですけど、2コ上の先輩がめちゃめちゃ優しくて、教え方も上手で、いろいろ吸収してできるようになりました。

――ホルンは何人かで一緒にやるの？　

大賀　もともと部員が17、8人とかで、ホルンは私とその先輩のふたりだけでした。ホルンのパートがないときは木琴をやったり、ティンパニをやったり。小さい学校の吹奏楽部あるあるなんですけど、いろんな楽器ができて楽しかったですね。

――部長とか、役職はやってました？

大賀　学生指揮をやってました。顧問の先生がいないときにまとめたりするんです。

――大事な役割ですね。

大賀　部員が少なかったので、みんなで協力して。音とかピッチを調整したり、わからないことを教え合ったり、3学年でひとつになってやってましたね。

――お勉強はどうだったんでしょう？

大賀　中学のときはちゃんとやっていて、学年で5番以内でした。

■衣装や楽曲が好きだったAKB48を受けようって

――高校はどうだったんですか？

大賀　あまり勉強したくないなと思って（苦笑）。あとは制服が可愛いっていうのもあって、単位制の高校に入りました。

――そこではどんな勉強をしてたんですか？

大賀　パソコンでWordやExcelをやったり、服飾の授業では洋服のリメイクをして文化祭でファッションショーをしたり。一番好きだったのが食文化を学ぶ授業で、弥生時代の料理を作ったり。あとはいろんな国の料理とか。留学生が多かったのでイタリアから来たコから、パスタやピザの作り方を教えてもらったり。

――すごい楽しそうですね。

大賀　その頃は将来の夢とかもなくて、とにかく楽しそうなものを選んだ結果そうなりました（笑）。

――高校で部活は？

大賀　入ってなかったです。それよりも放課後に友達と遊んで帰るのが楽しくて。

そんなことをしているうちに高3になって、進路を考える時期になって。別にやりたいこともないなと思いながら就活を始めました。

――食文化だったり服飾だったり、パソコンを学んでましたよね。

大賀　その中でも一番得意で楽しかったのが商業系のパソコンで、情報処理の準1級を持っていたり、ワープロの文書作成も2級で、あとは文書デザインの1級も持っていたので、ウェブマーケティングとか事務系を主に考えて説明会へ行ったり。

――進学は考えなかったんですか。

大賀　高1、高2の頃は専門学校や大学も考えて、パンフレットも取り寄せたりして、ギリギリまで迷ってはいたんです。でも、そのときに推していたアイドルグループがあって、ライブに行きたいし、グッズも買いたくて。だったら就職してお金を稼いで、自分で好きに使えたほうがいいなと。

――じゃあ地元の福島で就職しようと？

大賀　いや、県外に行きたくて。

そこまで考えてはいたんですけど、そういえば私、小さい頃にめっちゃアイドルに憧れていたよなって。そう思ってたところでTikTokのおすすめにAKB48のオーディションが流れてきたんです。

そのとき乃木坂46さんのオーディションもあって。でも受けるのはどっちか片方にしようって。母親からは「乃木坂46は受けないの？」って言われたんですけど、こっちがダメだったからこっちに行くっていうのはしたくなくて。悩みましたが、衣装や楽曲が好きだったAKB48にしようって。

――覚悟を決めたわけですね。オーディションの経験は？

大賀　初ですね。あと、地元の知り合いが日プ（PRODUCE 101 JAPAN）に出ていて。そうやって近いコが頑張ってる姿を見て、自分も感化されたというか、挑戦してみようって。

――でも就職活動はしていたんですよね。

大賀　オンライン説明会を受けたり、求人票を見て第1希望、第2希望を提出したりとか。AKB48のオーディションが6月からだったんですけど、就活と並行してやってました。（後編に続く）

【連載「なんで令和にAKB48？」は木曜日更新。AKB48のオーディションや、将来の夢などを語る後編は6月19日公開！】

●AKB48
2005年（平成17年）12月8日、秋葉原のAKB48劇場で1期生お披露目。
2022年（令和4年）5月4日に17期生、2023年4月9日に18期生、2024年3月17日に19期生、12月20日に20期生がデビュー。
前田敦子、高橋みなみら、OGも参加する66枚目シングルが8月13日発売決定！
全国5カ所を廻るツアー「AKB48 20th Year Live Tour 2025 ～PARTYが始まるよ～」が開催！
最新情報は公式ホームページをチェック

●大賀彩姫（おおが・さき）
2006年5月16日生まれ　福島県出身
身長168cm
Nickname＝さーちゃん
公式X【@Saki_Oga0516】

取材・文／関根弘康　撮影／篠田直人